ピレリは今週末、ロジスティックスとして最大かつ最もタフなモータースポーツイベントである、ブランパンGTシリーズのハイライト「スパ24時間レース」に臨む。
■【ライブ中継】スパ24時間レース オンボードカメラ映像も/ブランパンGTシリーズ
合計9,000本のピレリタイヤが用意され、21台のトラックで輸送されるこのイベントには、サーキットにいる90名に加え、イタリアの主要モータースポーツスタッフを始め、USA、ブラジル、アルゼンチン、オーストラリアからの専門スタッフも加わり、週末を通じて休む間もなく働くことになる。
初開催が1924年に遡るスパ24時間レースには、60,000人以上の観衆が訪れる予定だ。
例年通り、高速コーナーやオー・ルージュに代表される急減速が存在する雄大な全長7.004kmのスパ・フランコルシャンの攻略が最大のチャレンジだ。
そして、スパの鍵となるのは天候、いわゆるスパウェザーだ。レース週末を通して、ウェット用タイヤも使用される可能性がある。
ピレリは、ドライ用としてP Zero DHCタイヤを、ウェット用としてCinturato WHタイヤを供給。
ブランパンGTシリーズには、ベントレー・コンチネンタルGT3からBMW Z4に至るまで、ビークル・ダイナミクスが全く異なる10以上のメーカーの車両が参戦するが、一種類のP Zeroコンパウンドがドライコンディションを、一種類のCinturatoコンパウンドがウェットコンディションをカバーする。
ブランパンGTシリーズで使用されるタイヤは、公道用のスーパーカーに装着されるタイヤに近いものとなる。
スパは、変化に富んだアスファルト、大きな高低差、フルスロットルで走行する時間の長さなど、公道で見られるような状況を幾つか経験する。スパは、サーキットのある部分で雨が降っていても、完全にドライな部分が存在することもあり得るほど局所的な気候で有名だ。したがって、タイヤをテストする場所としては最適と言える。
一般的に、マシンはスティントあたり1セットのタイヤを使用。1スティントは約23周、時間にして約1時間となるが、過去には、スピードよりも耐久性を重視して、ダブルスティントを行ったチームも見られた。このタイヤ戦略によって、ピットストップで稼いだ時間は、デグラデーションによるタイムロスを相殺する必要があり、複雑な戦略の計算が行われる。
BMWを駆るアレックス・ザナルディ、元F1ドライバーでル・マンの優勝経験もあるフェラーリのジャンマリア・ブルーニなど、60名のドライバーがスタートを切る。元DTMチャンピオンでル・マン優勝経験者であるアンドレ・ロッテラーとマルセル・フェスラーは、アウディをドライブする。
■ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「スパ24時間は、まさに我々のモータースポーツカレンダー中のハイライトで、我々がOEタイヤを供給している乗用車のレース仕様車が競い合うレースということもあり、モータースポーツと乗用車マーケットを繋ぐ大きな役割を担っていると言えます。
舞台となるスパは、あらためて紹介するまでもないでしょう。60台がスタートを切るレースは、全てのドライバーにとって非常にチャレンジングであり、多様なマシンが存在する中で常に僅差のバトルが展開されます。
ロジスティックスという観点で、スパは、我々にとって最も複雑なイベントです。常日頃F1で行っている3倍の量のタイヤを供給し、レース時間は12倍も長くかかるのですから!24時間の間に常に変化する路面と天候は、レースを見応えあるものにしている要素のひとつです」
スパ24時間レースは、7月25日(土)16:30(日本時間23:30)にスタートが切られ、翌26日(日)にかけて行われる。
■【ライブ中継】スパ24時間レース オンボードカメラ映像も/ブランパンGTシリーズ