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エクレストンが発したひとこと、「クズ」の波紋

2015年06月21日(日)18:12 pm

パワーユニットが鳴らす独特の「ヒュー」というノイズに乗せてバーニー・エクレストンが発した「クズ」のひとことが、レッドブルリンクのパドックに波紋を呼んでいる。

■F1は「クズ」か

メルセデスAMG CEOのトト・ヴォルフは、エクレストンが以上の二文字でF1を表したと知るや「なかなかいい売り文句じゃないか」と皮肉っぽく評した。

だが、驚いたのはエクレストン本人だ。ますます自分の好みから遠ざかるモータースポーツの最高峰を「クズ商品」呼ばわりしたと聞かされたときの彼の反応は、次のとおりだ。

「ほんとうか?誰がそんなことを言ったのだろう。ひどい引用もあったものだ」とオーストリアで語ったエクレストン。

事実、エクレストンは、そう口にしたのだ。それも最近、フランス『AFP通信』を相手に。しかし、彼が「クズ」と呼んだのはF1ではない。物静かで高価、信頼性の低いV6ターボだ。かねてからエクレストンは、同仕様のエンジンに対する嫌悪の念を隠そうとしない。

そんな彼も20日(土)、自分の発言を否定するしかなかった。

「われわれが提供している商品は、ややバランスを欠いているのが現状だ。1チームのみが勝ち続けている。それも、まるでいとも簡単に」

その上で、「過去にはこれよりひどい誤ちもあった」と付け加えたエクレストン。

■マクラーレン・ホンダのペナルティは適切か

そんな彼も、規則に多少の配慮が必要との意見には賛成だ。エンジンの信頼性に悩むマクラーレン・ホンダはオーストリアGP決勝で、50グリッドもの降格処分を受ける。一度のレースでは受け止めきれない厳罰である。

ペナルティに際してFIA(国際自動車連盟)が行なった説明は、複雑きわまりない。マクラーレン・ホンダのペナルティを『gobbledygook(意味不明)』と表現したF1関係者もいる。役所が書きそうな難解な文書といったニュアンスだ。

エクレストンはいう。「もういちどよく、われわれの競技規則に目を通す必要があるように思う」

「彼ら(F1ファン)には理解されない。理解したところで、彼らにはどうでもよいことだろうが」

エクレストンと同意見の人物がもうひとり。マクラーレン・ホンダのスポーティング・ディレクター、エリック・ブーリエだ。フェルナンド・アロンソもジェンソン・バトンもF1オーストリアGP決勝を「インドで」スタートするのが論理的だとしたブーリエ。これほどの罰則は、ジョークのネタにするしかない。

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