マノー・マルシャの控えドライバーに就任した2013年GP2王者のスイス人ドライバー、ファビオ・ライマーが、F1レースシート獲りに動く。
前回のF1第7戦カナダGPでチームに合流したライマーは、コースサイドからその動向を見つめていた。
スイス『Blick(ブリック)』誌のベテラン記者ロジェ・ベノワによると26歳のライマーは、今週末に開催される第8戦オーストリアGPの金曜フリー走行で初めて、マノー・マルシャのステアリングを握るかもしれないという。
彼のマネージャー、スヴェン・マンゴルドは、カナダGPとオーストリアGPの間隔を利用してスポンサー探しに奔走している。とにかくライマーをマシンに触れさせるのが目的だ。
「今はまだ、何がどうとは言えない。すべてはスポンサー次第だ」とマンゴルドは、カナダで話していた。
ライマーには、もうひとつ重要な課題がある。F1ドライブに必要なFIA(国際自動車連盟)のスーパーライセンス取得だ。「すべてがクリアになれば、手続きは最短の場合、10日間で終わる」
『Blick(ブリック)』誌では、ライマーは18日(木)にオーストリアGPの舞台レッドブル・リンクでFIAの身体測定を受けるとしている。スーパーライセンスの申請で、これが「最終段階」だ。
マノー・マルシャは、ライマーが19日(金)のFP1(フリー走行1回目)に参加するかどうか明確にしていない。
同チーム社長のグレアム・ロードンは、次のように話す。「彼(ライマー)がどのタイミングでFP1にお目見えするかは分からない」「ドライバーの起用については(チーム代表の)ジョン(ブース)次第だ」
その点でライマーの目標は、はっきりしている。
「僕のゴールは言わなくても分かるよね」とドイツ『Speedweek(スピードウィーク)』に語ったライマー。「金曜だけの控えから、正規ドライバーになることだ」
「マノー・マルシャと契約したのは、そのためさ。FP1で数回の走行が約束される他、正規ドライバーへの展望が開けている」
「オーストリアGPのFP1はもちろん、その後の合同テストで走るチャンスはあるはずだ。そこで証明したい。『ファビオ・ライマーは、もっとやれそうだ』とね」