カナダの『La Presse(プレス)』が、F1カナダGP主催会社の一部が売りに出されていると報じている。
カナダGPのプロモーターであるフランソワ・デュモンティエはF1最高責任者であるバーニー・エクレストンとの間でさらに10年間F1開催契約を延長したことが昨年明らかとなっていた。
『La Presse(プレス)』が報じたところによれば、デュモンティエは自ら運営するカナダGP主催会社であるオクタン・レーシング・グループに対する投資を呼びかけており、「最大50%まで」同社の株式を売却する可能性を示唆しているという。
「何人かと話し合いをしているよ」
そう認めたデュモンティエは、次のように続けている。
「今の我々には価値があると考えているし、選択肢を探っているんだ。これはビジネスマンなら誰でもやることだし、至って普通のことさ」
F1カナダGPはデュモンティエが主催する形にはなっているが、エクレストンもモントリオールの自治体政府との間でさまざまなレベルにおける資金補助に関する合意を結んでいる。
48歳となるデュモンティエは、以前はニュージャージーで進められていたF1レース開催計画への出資者たちとも交渉を行っていたが、「そのプロジェクトは失敗に終わった」と『La Presse(プレス)』は付け加えている。
デュモンティエにとって、もし新たなスポンサーが登場すれば今回の出資計画も順調に進むことになるだろう。カナダが生んだ伝説的元F1ドライバーであるジル・ビルヌーブの名を冠したサーキットで開催されるカナダGPでは、2003年以降タイトルスポンサーが不在となっている。
『La Presse(プレス)』に対し、現時点ではF1カレンダーに載っているF1グランプリのうち、ほぼ半数がタイトルスポンサーを持っていないと強調したデュモンティエは、2016年にはタイトルスポンサーを発表したいと望んでおり、そのために現在いくつかのパートナーたちと真剣な交渉を進めていると認めた。
「そのための交渉には12か月から15か月ほどの時間が必要だ。そのための十分な時間が取れたのは今年が初めてなんだ」とデュモンティエは付け加えた。