スペインの『EFE通信』を含むいくつかのメディアが、ロシア政府の出資によって発足された会社であるフォーミュラ・ソチが、ロシア裁判所から1日(月)に正式に破産宣告を受けたと報じている。
ロシア大統領であるウラジーミル・プーチンの強い支持もあり、昨年10月にロシアで初のF1レースが開催されていた。そして、今年も10月11日決勝予定でロシアGPがF1カレンダーに組み込まれている。
フォーミュラ・ソチの財政面に関しては、すでに2013年から懸念される状況にあった。当時、負債を抱えた同社は政府当局による管財手続きに入るかもしれないとも報道されていた。
当初F1との開催契約を結んだのはこのフォーミュラ・ソチだが、実際にロシアGPを主催しているのは、サーキットの建設を行った会社でもあるオメガ社だ。オメガはフォーミュラ・ソチからレース開催に関する全権の移譲を受けたとされている。
『EFE通信』によれば、現在のロシアGP開催契約は、少なくとも2020年まで結ばれているという。
だが、オメガは、今年5月にソチ・オートドロームで開催が予定されていたレッドブル・エアレースをキャンセルすることを3月に発表していた。
当時オメガ社は、その理由について「現在の為替相場の状況により、運営コストとチケット売り上げのバランスがとれなくなった」ためだと説明していた。
しかし、オメガは10月に予定されているロシアGPはソチ・オートドロームにとって「1年でも最大のイベント」であり、今年も開催すると主張している。