F1の歴史にさん然と輝くドイツGPは、本当に消えてしまうのか。ドイツ国内では、ちょっとした騒ぎになっている。
その主はバーニー・エクレストンだ。ドイツ『Rheine Zeitung(ライン・ツァイトゥン)』紙で、2015年はF1ドイツGPを開かないと語ったのだ。後になってことばを濁したが、すでに遅かった。
『Welt(フェルト)』や『Bild(ビルト)』といった大手日刊紙が、ドイツGPの先行きが不透明な理由はニュルブルクリンクもホッケンハイムも観客動員数が「ひどい」からとするエクレストンの発言を引用したのだ。
2015年はドイツGPを行わないとするエクレストンに対し、ニュルブルクリンクの広報が「驚いた」と話すのも無理はない。
同サーキットのピエトロ・ヌヴォローニは、ドイツ『Sport1(シュポルト・アインス)』に、次のように述べた。「約二週間前にエクレストンと話し合って、口外しない旨、同意したのだが」
「数時間後に軌道修正したとはいえ、エクレストン氏の発言には少々驚いた」
スペイン・ヘレスでのF1合同テスト三日目(3日(火))、メルセデスAMGのニキ・ラウダとニコ・ロズベルグの両名は、エクレストンと両サーキットの主催者が問題を解決してくれるよう願うと話していた。
さらには、メルセデスAMGの広報も『Welt(フェルト)』紙にこう語った。「第一に、ドイツGPはわれわれの母国レースだ。そうでなくとも、F1カレンダーで指折りの伝統あるグランプリなのだ」
「今年ドイツGPが開かれないと、チームとF1のどちらにとっても、たいへん残念だ。しかし、F1カレンダーはわれわれの責任の範ちゅうにない」
ジャン・トッドFIA(国際自動車連盟)会長も、問題は両サーキットとエクレストンにあるとの姿勢だ。
「私としては、F1カレンダーを見て話をするしかない」とロシア『f1news.ru』に話すトッド。「そして、2015年F1世界選手権を見てみれば、ちゃんとドイツGPが載っている」