次戦F1アメリカGP(11月2日決勝)では、参戦するF1カーの台数が一気に18台に減ってしまうかもしれない。
現在、管財人によってファクトリーが封鎖されているケータハムに関しては、すでに報じられている通り、アメリカでその姿を見られる可能性はほぼ消えたと考えられている。
だが、ここへきて、鈴鹿サーキットで行われた日本GP(第15戦)決勝でジュール・ビアンキが生死にかかわるクラッシュをしたことで大きな衝撃を受けたマルシャも、アメリカGPに出走できないのではないかと報じられている。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』の記者であるミハエル・シュミットは、マルシャは8月に行われたベルギーGP(第12戦)以降、「その日暮らし」の状態が続いていると書いている。ベルギーGPにおいては同チームのドライバーであるマックス・チルトンがいったん「契約上の問題」により出走を見合わせると発表されたものの、その後フリー走行2回目から再びステアリングを握るというちぐはぐな事態となっていた。
「マルシャがオースティン(アメリカGP)とサンパウロ(ブラジルGP/11月9日決勝)に向かうためには、さらなる資金投入が必要だということが分かった」
そう書いたシュミットは、次のように続けた。
「オーナーのアンドレイ・チェグラコフが(チームを)売却することを望んでいる中で、こうした状況を迎えている」
ロシアの『Championat(カンピオナ)』とドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』も同様の記事を報じており、マルシャではすでにエンジンサプライヤーであるフェラーリに対するエンジン代金支払いが遅れているが、その支払いの最終期限がすぐそこに迫ってきていると付け加えている。
さらに、イタリアのメディアは、フェラーリがすでにマルシャに対する2015年仕様のエンジンに関する技術情報や導入準備情報の提供を停止していることを示唆。
『Blick(ブリック)』のベテラン記者であるロジャー・ブノワも、ケータハムやマルシャがこうした状況に置かれていることをふまえれば、アメリカGPが開催されるオースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズには18台のF1カーしか並ばないこともありえると認めている。