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コリン・コレス「ケータハムのアメリカGP出走は難しい」

2014年10月24日(金)16:48 pm

ケータハムF1チームの崩壊までのカウントダウンが進んでいる。

次戦F1アメリカGP(11月2日決勝)に間に合わせるためには25日(土)までにF1カーの輸送手続きを行う必要があるが、もう残された時間はわずかとなっている。現在のケータハムのオーナー側と以前のオーナー側との間での非難合戦がさらにエスカレートしている中、ケータハムのスタッフたちはリーフィールドにあるファクトリーに足を踏み入れることもできない状態だ。

ケータハムF1チームの創設者であり前チームオーナーであるマレーシアの実業家トニー・フェルナンデスは、23日(木)に正式に声明を発表し、新オーナーであるエンガベストと呼ばれる投資家グループから支払いが行われていないとし、次のように主張した。

■株式を渡さなかったのは新オーナーの義務不履行のため

「債権者に対する支払いなどを含む特定の条件が満たされない限り、株式を彼らに移管する法的義務はない」

チームの運営会社であるCSL(ケータハム・スポーツ・リミテッド)は、債権者であるマレーシアの銀行からの申し立てにより管財人による会社整理に入っており、これによりケータハムにとっては全戦ロシアGP(第16戦)が彼らにとって最後のF1グランプリとなってしまう可能性が非常に高くなっている。

フェルナンデスは次のように続けている。

「私はそうならないように解決策が見いだされることを心から願っている」

ケータハム・グループCEOのグラハム・マクドナルドはさらに厳しくエンガベストを糾弾し、彼らはその支払いを行おうという「意思」さえ持っていなかったのだと非難している。

■真っ向から対立する新オーナー

一方、そうしたフェルナンデス側の主張にもかかわらず、エンガベスト側はフェルナンデスとの買収契約に関する義務は履行してきていると主張しており、その意見は完全に対立する状態だ。

エンガベスト側は、フェルナンデスが所有する株式を新オーナーへ移管しなかったことにより、チームとその負債に対する責任はいまだフェルナンデスのほうにあると反論。

さらに、エンガベストは、フェルナンデスの代理人の1人が、「私的かつ機密の文書」が収められているファクトリーの書類棚をひっかき回したことで、「フェルナンデス氏を完全に軽蔑(けいべつ)せざるを得ない」状態となったとも主張している。

いずれにせよ、管財人のフィンバー・オコーネルによってケータハムのF1カーがファクトリーから外へ出すことができない状況が続く限り、ケータハムが来週末オースティンのサーキットに姿を見せることはなさそうだ。

■アメリカGP参戦は難しいだろうとコレス

かつてHRTやスパイカーなどでチーム代表を務め、現在はエンガベストのアドバイザーとなっているコリン・コレスは23日(木)の夜遅く、メディアに次のように語った。

「全員がオースティンへ行く準備をしている。問題は、管財人が考えを変えなければ、それは難しいということだ」

管財人のオコーネルは、第三者がこれに介入し、新たなオーナーとしてケータハムを引き継ぐ可能性を示唆していた。だが、コレスはその可能性はないだろうと『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように続けた。

「彼は夢の世界に生きているようだね。多分、自分がチーム代表になりたいんじゃないかな」

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