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小林可夢偉所属のケータハム、今季の出走継続はほぼ絶望か?

2014年10月23日(木)11:34 am

現在唯一の日本人F1ドライバー小林可夢偉が所属するケータハムが22日(水)に声明を発表し、実質的にF1出走継続が困難となったことを明らかにした。

その声明によれば、今年6月末に同チームの設立者であるトニー・フェルナンデスからエンガベストSAと呼ばれる中東系投資家グループによってチーム買収契約が結ばれたものの、前オーナーであるフェルナンデス側がその後法的所有権を新オーナーに譲渡しなかったことにより、今回の法的問題に対抗できず、チームのマネジメントから撤退せざるを得ない状況となったとしている。

「契約締結以降、売り主(フェルナンデス側)は買い主(新オーナー側)に対する株式の譲渡という法的義務の履行を拒否してきた。これにより新オーナー側は、本来買い取ったはずの法的所有権がないままチーム運営を行わなくてはならないという不当な立場に置かれていた。これは売り主が10月3日(金)に出した声明に、フェルナンデス氏とケータハム・グループはケータハムF1チームとはもはや何の関係もないと記されていたことと大きく矛盾するものだ」

そう声明の中で語ったケータハムF1チームは、さらに次のように続けている。

「ケータハム・スポーツ・リミテッド(CSL)の管財人は、フェルナンデス氏とケータハム・グループに対する債権者であるマレーシアのブルハド銀行(エクシム)によって指名されたものである。新オーナーはエクシムとは何の関係も有していない。CSLはケータハムF1チームに対する供給会社であった。非常に残念ながら、今回の管財人指名によりF1チームの活動に多大な影響が及ぶこととなった。指名以降、管財人は多くの声明を発表してきたが、それはケータハムF1チームのマネジメントに非常に有害な妨げとなっていた」

「この3か月間、ケータハムF1チームの運営は誠実に行われてきた。だが、現在は管理チームの撤退も含めた選択肢を検討することを余儀なくされている」

これに関し、ケータハムのチーム代表であるマンフレディ・ラベットは『Crash.net』に対し、「上層部から退くように伝えられており、これに従うしかない」とチーム運営からはずれることを示唆するとともに、次のように続けている。

「ということは、ケータハムF1チームの所有者は今もフェルナンデス氏なのだと推測している。そうであれば、今後は彼が必要な手続きを進めていくしかないだろう」

さらに、ケータハムが次戦F1アメリカGP(11月2日決勝)でレースをすることはあるのかとの質問を受けたラベットは次のように答えた。

「私には答えることができない。我々は今日(22日)まで通常のレース準備をしていた。だが、明日以降どうなるかについてはすでに私が関与できることではない」

一方、ケータハムの声明の中で買収契約に基づいて法的所有権を譲渡しなかったと非難されたフェルナンデスは自身のツイッターで次のように反論している。

「もし何かを買えば、そのための支払いをしなくてはならないんだ。極めて簡単なことだよ」

いずれにせよ、アメリカGP開幕1週間前にこうした状況に陥ったケータハムがオースティンでのレース、そしてその後の2レースに出走できるかどうか非常に厳しい状況に置かれたことは間違いない。

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