NEXT...F1開催スケジュール

タイトル争いに復帰したばかりのハミルトンにまたもや大打撃

2014年07月20日(日)11:44 am

前戦イギリスGP(第9戦)に優勝し、今年のF1タイトル争いに復帰したばかりのルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)だったが、19日(土)に行われたドイツGP予選でまた大きくつまずくことになってしまった。

■【結果】F1ドイツGP予選 Q1-Q2-Q3のタイム、周回数

ハミルトンは、イギリスGP前にはF1タイトル争いのライバルであるチームメートのニコ・ロズベルグに29ポイント差をつけられていた。

だがイギリスGPで自らが勝利し、ロズベルグがトラブルによるリタイアに終わったことから、その差を一気に4ポイントにまで縮めることに成功。現在行われているドイツGPでも予選前の3回のフリー走行ではロズベルグとともにすべてのセッションでメルセデスAMGの1-2体制を築き、決勝でもこの2人による優勝争いになるだろうと誰もが考えていた。

ところが、ハミルトンには大きな落とし穴が待ち受けていた。予選Q1に臨んだハミルトンは、ターン13のブレーキング時に大きくスピンし、そのまま激しくタイヤバリアに突っ込んでしまったのだ。

「ちょっとばかり動揺しているけど、でも大丈夫だよ」とドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に語ったハミルトンだが、事故直後には無線を通じて苦しそうな声でブレーキが壊れたとチームに伝えていた。

■決勝では後方グリッドからのスタートに
メルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフによれば、ハミルトンはひざを打ったもののケガはしていないという。

「少し痛みはあるけれど、それは普通のことだよ。(衝撃の強さは)30Gだったって聞いているよ」と語ったハミルトンは、日曜日の決勝レースへの出走には何の問題もないと付け加えるとともに、これからまだ「多くのレース」が残されており、今回の予選結果が今季のタイトル争いに向けた最後の一撃となるようなものではないと主張している。

だが、20日(日)に行われる決勝では、かなり後方のグリッドからのスタートとなってしまうのは事実だ。ハミルトンはクラッシュ以前に出していたタイムによりQ1脱落はまぬがれたものの、Q2では走行することができなかったため、予選は16番手で終えることとなった。現時点においては、予選14番手となったエステバン・グティエレス(ザウバー)がイギリスGPでの接触行為のペナルティーにより3グリッド降格処分を受けるため、決勝は15番手からスタートすることになる。

■最悪の場合はピットレーンスタートも?
今回のハミルトンのクラッシュに関して、非難の矛先はカーボン製ブレーキディスクのメーカーへと向けられている。

ヴォルフは、「ルイスはギリギリ最後のところで違うディスクを使うことを選択したんだ。ニコは違うメーカーのものを使っている」と語るにとどまったが、技術部門担当エグゼクティブディレクターであるパディ・ロウは、ハミルトンが使用し壊れてしまったのはブレンボのディスクで、ポールポジションを獲得したロズベルグのクルマに使われているのはカーボン・インダストリーのものであることを明らかにしている。

「本当に信じられないよ」、とハミルトンは続けた。

「クルマの感触は本当によかったし、セットアップもすごく決まっていたのにね」

ヴォルフは、今回のクラッシュによりギアボックスが損傷を受けていないことを期待していると語った。もしギアボックスの交換が必要だということになれば、ハミルトンはさらに5グリッド降格のペナルティーを受けてしまうことになるからだ。

さらに、『BBC』では、ハミルトンのクルマも決勝ではカーボン・インダストリー製のディスクに交換されるかもしれないと報じている。もしそうなれば、クルマの仕様変更に該当し、決勝ではピットレーンスタートとなる可能性もある。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック