1公式タイヤサプライヤーであるピレリでは、イギリスのシルバーストンで行われている公式シーズン内テストの2日目となる9日(水)に18インチタイヤのテストを予定している。
F1ではこれまで長年にわたって13インチタイヤが使用されており、ウィリアムズのチーフテクニカルオフィサーであるパット・シモンズをして「かなり流行遅れだね」と言わしめている。
事実、F1のライバルカテゴリーであるル・マン・シリーズや、今年9月からスタートするフル電動フォーミュラカーによる世界選手権であるフォーミュラEなどでは、より現代的な、大きなホイールとへん平率の低いタイヤを採用している。
シモンズは、かねてよりF1でも18インチタイヤを導入すれば、費用がかかるタイヤウォーマーの禁止もスムーズに進むだろうと次のように語っていた。
「もし硬めのサイドウォールを持ち、注入される空気量も少なくてすむへん平率の高いタイヤを導入すれば、(タイヤ温度の)管理ももっとやりやすくなるはずだ」
そうした背景のもと、9日(水)には、シルバーストンにおいてロータスのテストドライバーであるシャルル・ピックがピレリの18インチタイヤのテストを行うことになっている。
だが、今回のテストは、具体的な導入計画があってのことではなく、単に将来的なF1のイメージを披露するという目的のためだという。
ピレリのF1責任者であるポール・ヘンベリーは次のように語った。
「現状のレギュレーションにはないものだ。今後2年か3年はこれに変わることはないだろう。だから、今回のテストは人々にF1カーの見た目がどう変わるかということを理解してもらうためのものだ」
「このテストを行うためにはクルマに小さな変更を加えることになる。だが、このテストを行う価値はあると思っている。誰もがこのこと(18インチタイヤ)について話をしているが、まだ誰も目にしたことがないわけだからね」、とヘンベリーは付け加えた。