F1のエンターテインメント性を高める試みとして、2015年以降は、再スタートを停止状態から行うことが決まったようだ。
現在はグリッド上からスタートしたあと、レース中にセーフティカーが導入された際は、ローリングスタートで再スタートする。
しかし、先週のF1コミッション(FIA、バーニー・エクレストン、各F1チーム、そのほか主なF1関係者で構成される委員会)で、スタンディングスタートにしたほうがレースが盛り上がると判断されたと主要メディアが報じている。
これには、早速さまざまな批判が出ている。
「事故のリスクもコストも増える」と『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌のミハエル・シュミット記者は言う。
また、現チャンピオンのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)は、再スタートで順位が下がるリスクがあるのはフェアではないと考えている。
「リードを失うだけでも良くないんだ」とベッテル。「でも新しいルールでは、スタート失敗でいくつも順位を落とす可能性がある。ほかのマシンにはじき出されることさえあり得る」
メルセデスAMG非常勤会長ニキ・ラウダも、この変更には落胆している。
「疑問に思わなかったんだろう」とラウダ。「例えば、誰かがエンジンストールしたと言って手を挙げたらどうなるのか、といったことをね」
元F1ドライバーで現在はテレビ解説を務めているマーティン・ブランドルも問題を指摘している。
「ドライバーが正しいグリッドを見つけるのは、非常に難しいだろう」
「自分の名前を持ったグリッドガールといった目印があるわけではない。従って、間違った場所についてしまったり、反対側のグリッドに行ってしまったりしたら、大混乱だ」