今季のF1開幕戦まであと1週間というところまで迫ってきているものの、誰もがワクワクしながらそれを待ち望んでいるという状況ではないようだ。
元F1ドライバーのジャン・アレジは、6日(木)から一般公開が始まったジュネーブ・モーターショーの会場において、自分はエネルギー回生システムによってクルマにパワーを与える「環境に優しい」時代のF1のファンではないと認め、次のように述べた。
「新たなテクノロジーによって、ドライバーの影が全く薄くなってしまう」
「エンジニアにとっては挑戦だろうが、ドライバーにとってはそうではないよ。我々は道具だけに頼る時代に入ったということだ」
2001年まで、F1で202レースに出走した記録を持つアレジは、さらに次のように続けた。
「今では、ドライバーは自分の直感を信じてライバルを攻めることはできないんだ。なぜなら、ドライバーはクルマを構成する小さなひとつの要素でしかないからね」
アレジはさらに、メルセデスAMGが2014年シーズン序盤をリードしそうな状況に関しては驚きでも何でもないと、次のように語った。
「たまたまそうなったわけじゃないよ。ステファノ・ドメニカリ(フェラーリ/チーム代表)が言ったように、メルセデスは巨大な会社だし、F1選手権に向けて徹底的な準備をしてきたからね」
もうひとり、F1の新時代を大歓迎していない人物がいる。フェラーリのフェルナンド・アロンソだ。アロンソは、2014年に導入される変更は、「チームにとっては非常に費用がかかる反面、レースを見る者にとっては大した変わりはない」と語った。