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問題はルノーエンジンだ、とレッドブルの総帥

2014年02月03日(月)10:31 am

4年連続でF1チャンピオンチームとなったレッドブルだが、今年最初のシーズン前F1テストは悪夢のようなものとなってしまった。だが、チームオーナーのディートリッヒ・マテシッツは平静を保っている。

スペインのヘレスで行われたテストにおいて、メルセデスやフェラーリ製の新V6ターボエンジンとエネルギー回生システムを搭載したライバルたちが順調に周回を重ねる一方で、レッドブルはルノー製パワーユニットやシャシーの冷却に関する問題のため、4日間のテストでわずか20周しか行うことができずに終わっていた。

だが、世界的エナジードリンクメーカーであるレッドブルの総帥であり、億万長者として知られるオーストリア人のマテシッツは、落ち着いた様子で『Salzburger Nachrichten(ザルツブルガー・ナッハリヒテン)』紙に次のように語った。

「これらは、多かれ少なかれ新しいエンジンの初期段階の問題として予想されていたことだ。サーキットでのテストはこれが初めてだったからね」

レッドブルと、エンジンサプライヤーであるルノーにとっては、次のバーレーンテスト(2月19日から22日)までのほぼ2週間で、これらの問題を解決しなくてはならない。だが、マテシッツは、レッドブルの2014年型車であるRB10がいいクルマであることはすでに明らかだと次のように続けた。

「そうだね、それは間違いない。細部を見れば明らかなように、このクルマもまた単なる“最新鋭”以上のものだ」

「メルボルンでの開幕戦(F1オーストラリアGP/3月16日決勝)が正念場になるだろう」

また、マテシッツは、マクラーレンへの移籍が決まった空力責任者のピーター・プロドロモウのように貴重な人材の流出が、今回のトラブルの一因となっているのではないかとの見方を否定し、次のように続けた。

「我々が現在抱えている問題はチームに関するものではなく、エンジン部分に関するものだ。チームには十二分に優れたノウハウがある」

しかし、そのマテシッツも、ルノーエンジンを搭載して4年連続でタイトルを獲得してきたレッドブルにとって、2014年にはメルセデスAMGやフェラーリが非常に手ごわいライバルになるだろうと認めている。

「フェラーリは冬の間に膨大な努力を払ってきたし、メルセデスもモーターに関して非常にいい仕事をやり遂げたようだ」

「だが、ルノーもばん回するよ。唯一の問題は、それがいつかということだ」

マテシッツも、現在レッドブルが抱えている弱点は3月の開幕戦でも続くであろうと考えているようだ。

「シーズン序盤に弱点があったとしても、それで自動的にF1タイトルを失うことにつながるわけじゃない。たとえ、後ろから追い上げるようなことになったとしても、まだチャンスはあるからね」、とマテシッツは結んだ。

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