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ピレリ、今回はタイヤに重きを置いたテストではない=F1ヘレステストレビュー

2014年02月03日(月)10:49 am

2014年F1開幕にむけて、1月28日(火)から31日(金)にスペインのヘレス・サーキットで合同F1テストが行われた。今年初めてのテストとなったヘレスに、ピレリは250セット(1000本)を持ち込んだが、チームは新車に対応するためなかなかタイヤのテストまでできなかったようだ。ピレリのポール・ヘンベリーは、2月19日(水)から始まるバーレーンテストでは、今回よりもタイヤにフォーカスされるだろうと考えている。以下、ピレリのF1ヘレステストレビュー。

Formula Oneの新しい時代が、ヘレスでの4日間のテストで幕を開け、各チームは、新型のマシンと2014年型タイヤを初めてテストしました。続くプレシーズンテストは、2月にバーレーンで4日間のテストが2回予定されています。

革命的な技術的変更に伴い、今回の走行は昨年と比較して大幅に限定的となり、タイヤに関するテストはごくわずかでした。

しかしながら各チームは、新型のコンパウンドとタイヤ構造を特徴とするピレリの2014年型タイヤレンジを初めて試すことができました。また、各チームは、テスト2日目に新型のCinturatoグリーン・インターミディエイトとCinturatoブルー・フルウェットをテストすることができました。この日は雨天用テスト日に指定されました。その後、金曜日も雨となったため、さらに雨天用タイヤのテスト機会が提供されました。

ピレリは、低い気温(6℃以下まで低下)の下でも各チームが最大限に走行できるように、今回限定の“winter”バージョンのハードタイヤをヘレスに追加で持ち込んでいました。

ポール・ヘンベリー(ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
「今回はタイヤに重きを置いたテストではなく、各チームは、急進的な新しいレギュレーションの理解と彼らの新型マシンでの走行に務めていました。新しいパワーユニットや空力ルールに関して理解すべきことが膨大に存在したため、各チームは彼らのマシンへの理解度を深めることを目指しました。マシンの開発とヘレスで認識された問題の修正を行う期間が2週間ありますので、今後バーレーンで予定されているテストでは、もう少しタイヤにフォーカスを当てることができると思います」

「我々はオープンかつ柔軟な姿勢で、より有意義な走行となるバーレーンのテストで出されるタイヤに対する要求に応えるべく準備をしています。テストに関する今年のレギュレーションは、雨天用テスト日を設けることを規定しており、水曜日の午前中に雨天用テストを実施することができました。金曜日にも雨が降ったため、各チームは、レースコンディションで使用する前に、雨天用コンパウンドを試す機会を得ました」

テストの概要その1:
テスト開始日の火曜日は、8人のドライバーが93周の走行を行ったのみの非常に静かなものでした。その後は活発になり、各チームはロングランを行いました。テスト最終日は688周の走行が行われる最も忙しい日となりました。

ヘレスでは、各チームにマシンあたり最大25セットのタイヤが供給されました。このうち18セット(“winter”6セット、ハード4セット、ミディアム2セット、インターミディエイトとフルウェットがそれぞれ3セット)はピレリによって選択されたものです。各チームは、これに加えてマシンあたり25セットになるまで、7セットのコンパウンドを選択できました。2014年のテスト用として、各チームにはマシンあたり135セットのタイヤが供給されます。

膨大な数の新しい要素の作業が存在し、4日間を通して非常に広範囲のラップタイムが見られたため、ヘレスでテストされたコンパウンド間のラップタイム差は大きな意味を持ちませんが、全チームが参加するバーレーンでは、より意味のあるタイヤデータが得られるでしょう。

テストの概要その2:
合計22名のドライバーがヘレステストに参加し、1,470周、6,509kmを走行しました。

昨年のヘレステストでは、3,531周、15,634kmの走行が見られました。

マクラーレンのケビン・マグヌッセンが、ヘレステストの最速タイム1分23秒276を木曜日に記録しました。比較として、昨年のヘレステストの最速タイムは、フェラーリのフェリペ・マッサによる1分17秒879でした。

今年のヘレステストで最多周回を走行したドライバーは、188周を走行したメルセデスのニコ・ロズベルグでした。

テストの数値:
・ヘレスに持ち込まれたタイヤ総数:250セット(1,000本)
スーパーソフト:2セット
ソフト:9セット
ミディアム:52セット
ハード:52セット
“winter”:69セット
インターミディエイト:36セット
フルウェット:30セット

・ヘレスで使用されたタイヤ総数:99セット
スーパーソフト:1セット
ソフト:2セット
ミディアム:23セット
ハード:11セット
‘winter’:32セット
インターミディエイト:20セット
フルウェット:10セット

・最多周回数
スーパーソフト:10周
ソフト:9周
ミディアム:17周
ハード:24周
“winter”:23周
インターミディエイト:26周
フルウェット:13周

・4日間を通した最高/最低気温:17℃/5℃
・4日間を通した最高/最低路面温度:23℃/6℃

ラップタイム:
Day 1
1.キミ・ライコネン(フェラーリ) 1分27秒104 “winter”新品
2.ルイス・ハミルトン(メルセデス) 1分27秒820 “winter”中古
3.バルテッリ・ボッタス(ウィリアムズ) 1分30秒082 “winter”中古

Day 2
1.ジェンソン・バトン(マクラーレン) 1分24秒165 ミディアム新品
2.ミキ・ライコネン(フェラーリ) 1分24秒812 ミディアム中古
3.バルテッリ・ボッタス(ウィリアムズ) 1分25秒344 “winter”新品

Day 3
1.ケビン・マグヌッセン(マクラーレン) 1分23秒276 ミディアム新品
2.フェリペ・マッサ(ウィリアムズ) 1分23秒700 ハード中古
3.ルイス・ハミルトン(メルセデス) 1分23秒952 ミディアム新品

Day 4
1.フェリペ・マッサ(ウィリアムズ) 1分28秒229 ハード新品
2.フェルナンド・アロンソ(フェラーリ) 1分29秒145 ミディアム中古
3.ダニエル・ジュンカデラ(フォース・インディア) 1分29秒457 ソフト新品

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