今月末、オースティンでF1タイヤテストを予定していたものの、FIA(国際自動車連盟)から許可が下りなかったマクラーレンとピレリは、スペインにねらいを定めている。
F1第18戦アメリカGP(11月17日決勝)のわずか数週間前に、マクラーレンが2011年型車を使ってアメリカGP開催地であるオースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズでタイヤテストを行えば不当な優位性を得るとライバルチームらが反発したため、FIAがタイヤテストを許可しなかったと伝えられている。
しかし、メルセデスAMG、フェラーリ、そしてレッドブルといったトップチームのライバルたちは、今季すでにピレリとのタイヤテストを実施しているため、マクラーレンのチーム代表を務めるマーティン・ウィットマーシュはいらだちを隠せない。
「これは2011年型車で2014年のF1タイヤをテストするものだ。レースドライバーも帯同させないつもりでいる」
「なのに、ほかのチームは私たちにとって有利になると考えている。さっぱり理解できないね」とドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌に語った。
ともかく、マクラーレンとピレリはいま、タイヤテストの会場探しに奔走している。
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌のミハエル・シュミット記者は、アスファルトが粗すぎるとしてピレリ側がヘレス・サーキットでのテストに難色を示していると伝えた。
さらに、「バルセロナとポール・リカールは、10月末にテストを行うにはおそらく気温が低すぎる」とウィットマーシュは考えている。
シュミット記者の予想は、アラゴン・サーキットだ。アラゴンはスペイン北東に位置し、サーキットデザイナーのヘルマン・ティルケが手がけたサーキットである。