2013年F1第8戦イギリスGPが6月29日(土)、シルバーストン・サーキット(1周/5.891km)で2日目を迎え、現地時間10時(日本時間18時)からフリー走行3回目が行われ、ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)がトップになった。
【結果】F1第8戦イギリスGPフリー走行2回目、各ドライバーのタイム、タイム差など
セッション開始時の天候は晴れ。気温16℃。路面温度は19℃。昨日とはうってかわって青空が広がったシルバーストン。昨日のフリー走行1回目は悪天候のため雨用タイヤでしか走行できておらず、ドライタイヤの感触をつかめたのは午後のフリー走行2回目だけとなっていた。
そこで得られたデータをもとに、夜の間に各チームが施した改善策がどの程度効果を現すか、そしてそれをこの1時間でどう煮詰めてゆくか。このあと行われる予選、そして明日の決勝に向けて重要な意味を持つセッションとなる。
ここで使用されるドライタイヤは、4種類あるタイヤコンパウンドのうち、もっとも硬いハードと、そこから一段階軟らかめのミディアム。ハードにはオレンジのライン、ミディアムには白いラインが識別のために施されている。
昨日にくらべ天候は回復したものの、現時点では気温・路面温度ともにそれほど変わっていない。午後の予選、明日の決勝に向けて気温がどう変化してゆくのかということも、タイヤマネジメントにあたっては気になるところだ。
まずは、ハードタイヤでの走行を重ねる各車だが、昨日は新パーツの評価に徹(てっ)していたというキミ・ライコネン(ロータス)が今日は最初にタイム計測を実施し、1分34秒184をマーク。この新パーツとはダブルDRSではないかと言われている。ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は早々とミディアムタイヤでの走行を始めている。
開始約10分。セルジオ・ペレス(マクラーレン)が1分33秒607でトップに。開始15分。そのペレスの左リアタイヤがバースト。ターン19の出口から先にペレスのタイヤの破片が散乱したためセッションはここで赤旗による一時中断となる。ペレスはスロー走行で何とかピットにたどり着いた。だが、破損したタイヤによりフロアがかなりダメージを負ってしまったようだ。
最近のレースでタイヤのトレッドがはがれるというトラブルが何度か発生していたが、今回は完全にタイヤが破裂しており、その原因が気になるところだ。
開始20分の時点でセッション再開。昨年のイギリスGP覇者であり、27日(木)に今季限りでのF1引退を発表したマーク・ウェバー(レッドブル)が1分32秒560のトップタイムを刻む。タイヤはハードだ。
セッション折り返し点となる開始30分時点でのトップ5は、ウェバーを先頭に、ジャン-エリック・ベルニュ(トロロッソ)、ポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)、ダニエル・リカルド(トロロッソ)、エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)という顔ぶれだ。昨日からトロロッソ勢が好調ぶりを継続している。
残り25分。ハミルトンがハードタイヤで1分32秒313をマークしてトップに立つ。残り20分。ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)が同じくハードタイヤで2番手タイムとなる1分32秒192を刻む。ここでも一発の速さではやはりメルセデスAMG勢が強そうだ。
今日は各車とも強めの南風の影響を受けているようだ。各コーナーの風向きによってダウンフォースレベルが変わり、ハンドリングがかなり難しくなっているように見える。この段階で路面温度も25℃まで上昇しており、コンディション変化への対応も大きなカギになってくる。
残り13分。ミディアムに履き替えたライコネンだが、タイムは1分32秒475で6番手。その後1分32秒459までタイムを伸ばし、5番手まで順位を上げてきた。
残り9分。クルマの修復を終えたペレスが、まずはハードタイヤでコースインするとすぐにピットインしミディアムタイヤに履き替えた。そのほかのドライバーたちもミディアムタイヤで最後の周回プログラムに向かう準備をしている。
残り5分。マッサを除く21台がコース上を走行。マッサのクルマはガレージで何らかの修復作業が行われている。残り2分。セクター1で全体ベストを刻んでいたハミルトンだが、ターン6でミスを犯してしまう。
チェッカーフラッグが振られセッション終了。ここでロズベルグが1分31秒487を出してトップに躍り出た。ハミルトンも1分31秒633までタイムアップし2番手に。やはりメルセデスAMG勢がシルバーストンでも速さを見せつけている。
3番手には1分32秒037のセバスチャン・ベッテル(レッドブル)、4番手にベッテルに100分の4秒遅れでウェバー、5番手に1分32秒391を記録したロマン・グロージャン(ロータス)がつけている。