フォース・インディアのエイドリアン・スーティルが、かつて仲の良い友人であったルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)との友情は依然失われたままだと主張した。
これは、ほぼ1か月前にハミルトンが第6戦F1モナコGPで、スーティルと「会って話をしたい」、ふたたび「良き友人」関係を復活させたいと思っていると発言したことを受けてのものだ。
ハミルトンとスーティルは、F3時代からの親しい友人だったが、2011年に、ハミルトンがスーティルの傷害容疑に関わる刑事裁判へ証人として出廷することを拒否したことで、その関係が崩れ去っていた。
だが、その後ふたりの友情は復活したのか、と問われたスーティルは、『Kolner Express(ケルナー・エクスプレス)』紙に次のように答えた。
「彼はモナコで、またいい友人関係に戻りたいと言った」
「だけど、それ以降何もないんだ」
「もし彼が何か行動に出れば、僕たちは話し合うべきことを話すことになるだろう。でも、それは表ざたにはしないよ」
スーティルは、最近2年のうちに起こった出来事によって、誰が本当の友人なのかということも含めて教訓を得た、と次のように続けた。
「人生には失望が付き物だ。でも、そこから学ぶこともできるし、誰が本当に誠実な人なのかということも見えてくる」
「もし誰かが僕に対して、お前のことが嫌いだと言ったとしても気にしないよ。少なくとも、それが正直な気持ちならね」
また、ハミルトンが自分自身はF1でも最高レベルのドライバーだと主張したことについて尋ねられたスーティルは次のように答えた。
「もし自分のことを最高だなんて言えば、それはもう終わりの始まりだね。本当にそう思ってしまったら、自分自身を成長させようとすることを止めてしまうものさ」
「完ぺきな人間なんていないよ」と付け加えたスーティルは、さらに次のように続けた。
「彼(ハミルトン)が最高かって? F1タイトルを取ったことがあるけど、もうそれは何年か前の話だ」
「では、だれが最高かって? セバスチャン・ベッテル(レッドブル)かな。3年連続でF1タイトルを取り、さらにその記録を伸ばそうとしている」
「セバスチャンが今やろうとしていることは、多分初めて(F1タイトルを)取るときよりも難しいことじゃないかな」