FIA(国際自動車連盟)は極秘にピレリのF1タイヤテストを行ったメルセデスAMGを“有罪”にしてほしい。6月20日(木)のFIA国際法廷を前にして、これがフェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼモーロの心境だ。
FIAのトップはかつてフェラーリを率いたフランス人、ジャン・トッドである。20日の国際法廷では、規則を破ってバルセロナでプライベートなテストを行ったメルセデスAMGとピレリが被告席に座る。
モンテゼモーロは、自社公式ウェブサイトで次のように語っている。「われわれはFIAを信頼している」
「F1でプロ意識が保たれることを祈ろうではないか。法の抜け穴を探るような真似をするものは責任を追及し、罰を受けさせよう。それも厳しい罰をだ」
タイヤテスト実施にあたってピレリは、レッドブルにも声を掛けたことが分かっている。だがチーム代表のクリスチャン・ホーナーは断った。規則の件が胸に引っかかったからだ。
そのうえフェラーリにもアプローチしたピレリだったが、これも断られた。チーム広報のレナート・ビジニャーニはブラジル『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』紙にこう話す。「もちろん、われわれの答えはNOだった」
「規則は今季型マシンのテスト使用を禁じている」と、ビジニャーニは語り、第4戦バーレーンGP後にタイヤテストを行ったものの、使用マシンは2011年型だったと断言している。
気になるのは判決だが、メルセデスAMGは有罪で何らかのペナルティーが下されるというのが大方の予想である。
元F1チームオーナーで現在はTV解説者のエディー・ジョーダンは、以下のように『Servus TV(セアヴスTV)』に語った。「メルセデスAMGがポイントを減らされるかロス・ブラウンが解雇されるか知らないが、罰は受けるだろう。あのテストはどこか釈然としない」