レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコが、メルセデスAMGは第5戦F1スペインGPと第6戦F1モナコGPの間にテストを行ったことで、1周につき1秒短縮するというアドバンテージを得たと主張している。
モナコGPでは、メルセデスAMGのニコ・ロズベルグがポール・トゥ・ウィンを達成したが、メルセデスAMGがモナコGPの前にバルセロナで3日間、1,000キロメートルに及ぶ秘密のF1タイヤテストを行い、非難が沸き起こった。
マルコは、ドイツの放送局『Sky(スカイ)』に対し、ピレリは昨年3年連続でチャンピオンチームとなったレッドブルに対して、テストをしたいかどうか尋ねてこなかった、と次のように語った。
「われわれはすごく不満だ。もし3日間のテストができれば、われわれも1秒タイムを縮められるとエイドリアン・ニューイ(レッドブル/最高技術責任者)が言っているよ」
「それが彼らに有利に働いたのは間違いないね。今日、彼らがまったくタイヤの問題を抱えなかったことをみてもわかるだろう。あれは偶然じゃないよ」
レッドブルとフェラーリは、今回の件に関して正式に抗議の申し立てを行い、モナコGP終了直後からF1を統括するFIAによる聴聞が行われている。
「競技規則があるんだ」、とマルコは続けた。「それはピレリとFIAとの間の内々の合意によって覆されることはできないよ」
「競技規則には、明確に、いつ、どのようにテストが行えるか記載されているのだからね」
マルコは、レッドブルが「今後どのように進展するのか、そしてメルセデスAMGが競争力において有利さを得たことについて、どのような形で埋め合わせをするのかについての説明」を求めていると締めくくった。