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リチャルド、レッドブルドライバー第一候補に

2013年05月01日(水)12:16 pm

ダニエル・リチャルド(トロ・ロッソ)が、レッドブルのドライバー第一候補に躍り出た。

レッドブルはディフェンディングチャンピオンのセバスチャン・ベッテルとマーク・ウェバーのコンビで2013年シーズンを戦っている。かねてより不仲のうわさがあったこの2人の関係は、F1第2戦マレーシアGPでベッテルがチームの指示に背いてウェバーを追い抜き、チームメートから優勝を奪った「マルチ21」事件で完全に修復不可能になってしまったと言われる。

そのため、ついにレッドブルとの決別を決意したウェバーがポルシェとのル・マン参戦契約にまもなくサインするとも報じられた。同時に、2014年以降のベッテルのチームメートについても、うわさが飛び交っている。

これまで有力視されてきたのは、ベッテルと親しく実力も申し分ない2007年F1ワールドチャンピオンのキミ・ライコネン(ロータス)だ。ライコネンのレッドブル移籍は2009年末にF1を離れる際や2012年シーズンの復帰の際など、何度となく取り上げられてきたが、実現することはなかった。

そして今回、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘムルート・マルコは、ドライバー決定を「急がない」とし、「レッドブルで走りたがっているドライバーは大勢いる。そして、われわれの手元には有望な若手が2人いるんだ」と話している。

『APA通信』 によると、マルコは「最終的には、最高のドライバーが2人チームにいることになるだろうね」と続けたという。

マルコの言う「有望な若手ドライバー」とは、レッドブルの姉妹チームであるトロ・ロッソ所属のリチャルド、そしてジャン・エリック・ベルニュの2人だ。

共に23歳の同年代コンビについて、「全般的に、2人共に満足している」と話したマルコは、こうも言っている。

「いまのところ、リチャルドの方が上だ。ベルニュはちょっとせっかちなところがあって、壊れやすいタイヤに予選から多くのものを求めすぎる」

実力者の移籍かあるいは若手の昇格か、レッドブルの選択に注目が集まっているが、チームオーナーのディートリッヒ・マテシッツと同様にマルコもウェバーとの契約更新の可能性を除外していない。

マルコはウェバーとベッテルの関係が修復不可能になったとの報道を否定しながらも、2人の間に緊張感があることを認め、その理由を、双方が「最高のドライバー」だからだと主張している。

「彼らは建設的に働いてくれている、それで十分だ」

「今の状態であるならば、心配する必要はない。たしかにベッテルとウェバーは親しい友人同士ではないが、仕事上の関係はあり、それでうまく回っている」

マルコがウェバー残留の可能性を認めた一方で、ウェバーに代わりレッドブル昇格をめざすリチャルドにとって、マルコが来季のドライバーを決めるであろうF1の夏休みまでがひとつの勝負となる。

第4戦中国GPでまずまずの成績を出したリチャルドは、「上海で7位になれて、悪い気分になるわけないよね」と喜びを語りながら、もっと上を目指す意志を見せ、こう話した。

「でも、レッドブル昇格の可能性があるなら、もっと上の結果を出さなければいけない」

「期待はずれの一発屋じゃないってところをみせていかないと」

いよいよ始まるヨーロッパラウンドを前に、期待とプレッシャーが高まっていることをリチャルドは認めている。

「(期待とプレッシャーは)刺激的だけど、重荷には感じていないよ。僕の目標は(レッドブルに)昇格することだし、自分に期待がかかっていることも知ってる」

「結果を出せるかどうかは、自分次第なんだ」

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