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スーティルとビアンキ、最後のシートを懸けて「直接対決」へ

2013年02月21日(木)9:34 am

残りひとつとなった今季のレースドライバーのシートを懸けた“直接対決”が今週、バルセロナのカタルーニャ・サーキットで行われる。

過去にもウィリアムズが2000年にジェンソン・バトン(現マクラーレン)とブルーノ・ ジュンケイラを、そして2005年にニック・ハイドフェルドとアントニオ・ピッツォニアを直接戦わせているが、今回はフォース・インディアの残り1枠をめぐってエイドリアン・スーティルとジュール・ビアンキがバルセロナで火花を散らすことになった。

しかし、2013年はこれまでと少しばかり事情が異なる。ドライバーがチームへもたらす資金力、ならびに自動車メーカーとのつながりも重要な評価ポイントだ。

フランスの著名なコメンテーター、ジャン・ルイ・モンセは、直接対決を前にフェラーリの育成ドライバーであるビアンキを「心配している」と述べた。その理由は、ビアンキに「資金力が無い」ためである。

モンセは『Auto Plus(オト・プリュス)』の中で、ある情報筋の見解を次のように紹介している。

「間違いなく、ジュールは2014年にフォース・インディアで走る」

「しかし、2013年に限って言えばチームは資金力を重視している。フェラーリがジュールに資金面で援助しない限り、スーティルかナレイン・カーティケヤン(元HRT)が優位だろう」

一方で、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト )』は、ビアンキが実際にはスーティルの支援者が提示している額よりも多い400万ユーロ(約5億円)もの資金を有していると主張している。

また、ビアンキにはフェラーリの後ろ盾があるが、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト )』の記者ミハエル・シュミットによれば、現在フォース・インディアにエンジンを提供しているメルセデスとスーティルの関係が重要な要素になる可能性もあるという。

つまり、2014年にF1エンジンがターボV6へ移行する際、フォース・インディアがどのサプライヤーからエンジンの提供を受けるかがカギになる。

シュミットは、メルセデスが新型エンジンに2,100万ユーロ(約26億3,000万円)を要求しているのに対し、フェラーリの要求額はわずか1,700万ユーロ(約21億3,000万円)だと指摘している。

しかし、バルセロナのパドックでは、メルセデスがギアボックスもおまけとして契約に盛り込むのではないかとのうわさも流れている。それが真実ならば、スーティルが優勢だと考えられる。

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