2013年F1で数少ない空席となっているフォース・インディアで、一方のシートにエイドリアン・スーティルが収まりそうだ。スーティル本人が認めたものである。
昨年の傷害事件をきっかけに2012年シーズンはF1参戦できなかったスーティルだが、フォース・インディアは5シーズンをともに戦ったなじみのチーム。スーティルは、ドイツのテレビ局『Sat 1』にこう話す。
「ぜひF1に戻りたい」
「まだ確定していないけど、チャンスは濃厚だ」
「僕はF1というビジネスをよく知っている。ちゃんと書類に署名するまでは分からないよ」
「今はまだ我慢のときだけど、僕が望む方向に行ってほしいと切に願う」
「僕はチームを知り尽くしている。復帰できたら最高だね」
現在29歳のスーティルは2006年、F1の下位カテゴリーF3の全日本選手権に参戦しながら、テストドライバーとして当時のミッドランドF1(旧ジョーダン)に加入。翌年、オランダ資本に買われてスパイカーと改称、再出発した同チームから実戦デビューを果たす。その後フォース・インディアとなってからも、堅実な走りでシートを温めてきた。
そんなスーティルがF1に復帰するなら、やはりフォース・インディアが唯一のチャンスだ。2012年のドライバーだったニコ・ヒュルケンベルグはザウバーに移籍、もう一人のポール・ディ・レスタは残留が確定的である。
「仮にこの話がダメになったら、ほかの手を考えなければならないだろうね。でも、今はまだその段階ではないよ」