NEXT...F1開催スケジュール

グロジャン「F1は情け容赦ない世界」

2012年12月01日(土)12:23 pm

ロータスはキミ・ライコネンとの契約更新をすでに発表したが、もう一方のドライバーであるロメ・グロジャンの契約に関してはいまだに何の発表も行っていない。これによってグロジャンがロータスでのシートを失うのではないかという憶測が広まると同時に、その空いたシートの後任として数名のドライバーの名が挙げられている。この事態を受けてグロジャンは、「F1は情け容赦のない世界だ」とその厳しさを認めている。

グロジャンはスイスの『Le Matin(マタン)』紙に対し、「その通りだ」と厳しい現実を認め、次のように続けた。

「でも、トップレベルでは当たり前のことさ」

「銀行や時計製造の仕事と同じように、情けや容赦なんてつけ入る隙がないんだ」

「F1でのシートは数少ない。(シートの)プレゼントなんてありはしないよ」

今シーズンからF1に復帰したグロジャンは、印象的な走りを見せることもあったが、それと同じ位の問題をコース上で引き起こした。そのため、グロジャンは2013年のF1シーズン以降のロータスのシートを失うのではないかという報道が繰り広げられている最中に、そのインタビューは行われていた。

また、ロータスは小林可夢偉(ザウバー)かヘイキ・コバライネン(ケーターハム)をグロジャンの代わりの候補として考えていると、一連の報道は予想している。

自身初となる3位表彰台を母国日本でのレースで獲得するなどの活躍を見せた可夢偉だが、つい先日ザウバーからの放出が発表された。しかしその後、可夢偉が自らインターネット上で来シーズンのシート獲得のための募金を呼びかけたところ、29日(木)の時点で1億円を超える寄付が集まっている。これによって、可夢偉の2013年のシート獲得に向けたチャンスに弾みがついているようだ。

もし、2013年のシートを確保できなかった場合は、募金は2014年のF1シート獲得資金に充てられる。

「キャンペーンを始めてまだ5日間しかたっていませんが、すごい支援を頂いています」と可夢偉は『AFP通信』によろこびの声を伝えている。

その一方でコバライネンは、ケーターハムだけではなく、ほかのチームのシート獲得の見込みも少ないことを認めつつあるようだ。

「F1以外で、僕の興味をそそるものはそんなにないよ」というコバライネンのコメントをロシアの『f1news.ru』が掲載している。

「でも、たくさんのF1ドライバーがラリーに挑戦していないことに、ちょっと驚いている。来年どうなるかを見守ることにしよう。F1以外の人生もあるからね」とコバライネンは付け加えた。

そんな中、可夢偉やコバライネンと同様に、グロジャンもシートの確保を祈っている。

グロジャンに2012年で何を学んだかと尋ねてみたところ、グロジャンは「たくさんのことだ。僕が思っていた以上にね」と答え、さらに続けた。

「F1の世界は僕が想像していたよりも難しい。(F1に)復帰したときに、登るべき山があるって思ったんだ」

「そして登り始めてみると、それが実際にどれくらい高いかが分かったよ」とグロジャンは締めくくった。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック