ルイス・ハミルトン(マクラーレン)もセルジオ・ペレス(ザウバー)も現在の所属チームでは非常に大切に育てられてきたが、移籍を前に手厚い待遇にも陰りが見え始めているようだ。
来シーズン、ハミルトンはメルセデスAMGへ、そしてペレスはハミルトンの後任ドライバーとしてマクラーレンへ移籍することが決まっている。
ペレスはひどい風邪のため、26日(金)の午前中に行われたインドGPフリー走行1回目への参加を取りやめ、代役をザウバーの控えドライバーで、来年ペレスの後任になることが濃厚のエステバン・グティエレスが務めた。
しかしペレスは、アルゼンチンのテレビ局『Fox(フォックス)』に対し、運転できる状態だったと話し、「チームが僕のことをとても心配してくれてうれしいよ」とチームの措置を皮肉った。さらに次のように語った。
「僕が100パーセントの状態になかったことは明らかだけど、もっとひどい状況で運転したこともあった。セッションの参加を見送る理由なんてなかったはず。僕は準備できていた」
ペレスは、自分の代役を務めたグティエレスがフリー走行で「いい働きをした」と述べた一方、「自分で走った方が良かった。おかげでセッションをひとつ失ってしまった」と主張した。
さらに、「これでますますレースに向けたクルマのセットアップが難しくなっちゃったね」と続けていた。
ハミルトンも同様、マクラーレンで基盤を失い始めているようだ。マクラーレンのスポーティングディレクター、サム・マイケルは26日(金)、その日行われたフリー走行で、2013年用の試験的パーツをいくつかハミルトンのクルマに取り付けたことを公然とリポーターたちに話していた。
しかし、セッションを終えたハミルトンに新パーツのことを聞くと、眉をひそめながら「何も新しいパーツなんてないよ」と答えた。