F1第17戦インドGPフリー走行1回目、詳細レポート
2012年F1第17戦インドGPが10月26日（金）、ブッダ・インターナショナル・サーキット（1周／5.125km）で開幕。現地時間10時（日本時間13時30分）から90分間、フリー走行1回目が行われ、セバスチャン・ベッテル（レッドブル）が1分27秒619でトップになった。
セッション開始時の天候は晴れ。気温24℃。路面温度30℃。湿度は40%。少し上空に、もやがかかっている。全チームにタイヤを供給するピレリは、ハード（プライム：ハード側）とソフト（オプション：ソフト側）のドライ用タイヤをインドGPに持ち込んでいる。
正規ドライバーを休ませて控え選手を起用できるフリー走行1回目。ザウバーでは風邪気味のセルジオ・ペレスを休ませ、代わりに初めてエステバン・グティエレスを乗せる。ケーターハムは3戦連続でギド・ヴァン・デル・ガルデ、ウィリアムズは有望株のバルテリ・ボッタスが走る。
午前10時にピット出口の信号が青になると、いつものように各車が随時コースに出ていってインストレーション・ラップ（マシンの組み上がりチェック）を行ったあと、ガレージに戻って再調整を行う。使用タイヤは全車ハード。コース上はかなり滑りやすいらしく、軽くスピンするミハエル・シューマッハ（メルセデスAMG）の姿があった。
ここでサーキットにつかのまの静寂が訪れる。ドライバーからの報告をきいたチームがマシンに変更を加えているのだ。
開始25分、グティエレスが単独でコースへ。1991年メキシコ・モンテレー生まれの21歳。フォーミュラBMWからユーロF3、GP3、GP2とキャリアを重ね。今年はGP2で3勝し、選手権3位でシーズンを終えた。ザウバーには2010年からテストドライバーとして登録されている。公式セッション参加はこれが初めてだ。
グティエレスに続き、ルイス・ハミルトン（マクラーレン）やジェンソン・バトン（マクラーレン）、パストール・マルドナード（ウィリアムズ）ら、マシン調整を終えた選手が走りを再開。バトンが1分31秒141、次いで1分29秒684のターゲットタイムをマーク。
今回、新型フロントウイングを持ち込んだウィリアムズ。マルドナードは旧型ウイングと付け替えながら比較テストを行っている。
90分のセッション半分を終えて暫定順位は、トップがバトン。次いで2番手に1分30秒398でニコ・ロズベルグ（メルセデスAMG）、3番手は1分30秒603でニコ・ヒュルケンベルグ（フォース・インディア）。
残り38分、ここまで本格的な走行を控えていたベッテルが軽めのアタックから徐々にペースを上げる。
残り36分、マーク・ウェバー（レッドブル）が1分28秒963でトップに浮上。2番手はベッテル。そこにフェルナンド・アロンソ（フェラーリ）とバトンが相次ぎ割り込んで、ベッテルは4番手に後退。5、6番手はシューマッハとロズベルグのメルセデスAMG勢だ。
チーム残留に向けて結果が欲しい小林可夢偉（ザウバー）。1分33秒117から1分32秒128とタイムに今イチ勢いがなかったところ、12周目に1分29秒802で一気に10番手へ。
残り22分、ハミルトンが、1分28秒765から翌周には1分28秒046を出してトップに立った。ピットに戻る周も強烈に速い。路面状況が刻々とよい方向に変化しているようだ。
残り11分、ベッテルが1分28秒036でハミルトンに100分の1秒差をつけタイムシートのトップにおどり出る。残り5分、アロンソがハードタイヤでこん身のアタック。1分28秒044で2番手だ。
ここまで8番手のバトンも同じく激しく攻め、1分28秒166で4番手。そのすぐ後ろを走っていたベッテル、1分27秒619でトップタイムをあっさりと更新した。
現地午前11時30分（日本時間午後3時）にチェッカーフラッグ提示。アクシデントや大きなトラブルなく、セッションは終了した。
トップはベッテル。2番手は最後の最後で1分27秒929を出したバトン。3番手にアロンソ。4番手ハミルトン。5番手ウェバー。6番手ロズベルグ。7番手マッサ。8番手はシューマッハ。アロンソからシューマッハまでが1分28秒台。9番手にダニエル・リチャルド（トロ・ロッソ）。10番手はライコネンだった。
可夢偉は1分29秒802で13番手。グティエレスは1分31秒212で20番手に終わった。フリー走行2回目は日本時間午後5時30分から、やはり90分のセッションで行われる。
・【結果】F1第17戦インドGPフリー走行1回目、各ドライバーのタイム、タイム差など
・F1第17戦インドGPフリー走行1回目の結果
