ヘイキ・コバライネン(ケーターハム)は、2009年末にトップチームのマクラーレンのシートを失った。その際、2010年シーズンからF1に新規参入することになったロータス(現ケーターハム)を移籍先に選んだ。しかし、もっと上位のチームへ移籍するチャンスもあったようだ。
ケーターハムへ移籍したコバライネンを待っていたのは、先頭から周回遅れのクルマに対して振られる青旗と最下位あたりを行き来する毎回代わり映えのない順位であった。現にこれまでの3年間でケーターハムが争っている相手は、同じく2010年にF1デビューしたマルシャとHRTの2チームである。
しかし、コバライネンは当時を振り返り、実はケーターハム以外にも移籍先の選択肢があったことをブラジル紙『Totalrace(トータルレース )』に明かしている。
「ほかにも選択肢はあった。トップチームではなかったけど、中堅クラスのチームさ」
「でも僕には絶好のチャンスと映らなかった。だから新チームに行くことを選んだんだ」
「ケーターハムと契約したことは、大胆な決断だった。でも、中堅チームへ行っていたところで状況が格段に良くなっていたとも思えない」
「僕はゼロから再出発することを選んだ。基本的にすべてを変えた。日課やトレーニング内容までね」
「新チームとともに歩み出すことを選んだ結果、自分の内面とドライブ技術の両方で成長できたと思う」とコバライネンは振り返った。
コバライネンによれば、ケーターハムのチーム代表トニー・フェルナンデスと2013年残留に向けた話し合いをまだ始めていない。
「ある時点でその話はする」
「個人的には、常に表彰台争いができるチームに戻りたいと思っているけど、自分の今後がどうなるのかわからないし、(今の段階では)あまり話せることはないよ」とコバライネンは結んだ。