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ピレリ、2010年型車でのテストに不満

2012年08月22日(水)21:48 pm

耐久性の悪さで大不評を買っている今年のピレリ製タイヤは、各F1チームの協力さえあれば回避できた。

そう主張するのはピレリのモータースポーツ責任者ポール・ヘンベリーである。ヘンベリーはピレリが2012年向けタイヤの特性を十分に予見していなかったと言う。

ブラジル紙『Totalrace(トータルレース )』は「2010年型車に同じタイヤを使っても同等の結果は得られない」とするヘンベリーのコメントを伝えている。

昨年まで、ピレリはトヨタの2009年型車をもとに、その後のルール変更に合わせて改良したクルマでタイヤ開発を行っていた。

現在、ピレリがタイヤ開発のために使用しているクルマは、ルノー(現ロータス)の2010年型車だ。しかし、ヘンベリーいわく「空力バランス」 の点で2010年型車と2012年型車は根本的に異なっている。

「これはとても重要なことで、タイヤにかかる負荷が代わり、フロントとリアの相対的な温度も変わってしまう」

ピレリが2012年向けタイヤの特性を予見していたかとの問いに対しヘンベリーは、「2010年型車で予測するのは無理だった」と認めた。

さらに、このまま前述のルノーの2010年型車でテストを続けるのかと聞かれ、「それが唯一テストに使用できるクルマである」と答えている。

「もちろん2年前のクルマでテストを行いたくはないが、このクルマを手に入れるのでさえひと苦労だったんだ」

ヘンベリーは、ピレリがテスト用に2012年仕様のクルマを手に入れるためには、チームの同意が必要になるだろうが「チームは(それを)了承しないだろう」と説明する。

「前回、意見がまとまるのに18ヶ月もかかった。そして私たちがやっとの思いで得たクルマは2シーズンも前の"お古(ふる)"だった」

「残念ながら昨シーズンのクルマさえ手に入らないんだ」

「毎年クルマは一方的にどんどん変化するのに、タイヤにはとても細かなことが影響する」とヘンベリーは語り、厳しいタイヤ開発の現状を吐露した。

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