コスト削減が実現しない限り破産してしまうF1チームが出てくる可能性もある。F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)の会長ジャン・トッドが語った。
15日(金)にFIAの世界モータースポーツ評議会が開催されたが、この会合後、「チームとの間でコスト統制に関する活発な議論が交わされつつある」ことをFIAがメディアに対して明かした。
またFIAは、他チームから車体を購入する、いわゆる「カスタマーカー」を認めるルールを2013年から導入するには、今月中に投票を行う必要があるとも明かしている。声明は次のように続く。
「これ(コスト問題、シャシー問題)には、すべてのチームが公平で平等な方法でもって選手権に参加することを手助けするという意図がある」
トッドは「私の考えを述べると、F1はコストが掛かり過ぎている状態にある」とドイツのモータースポーツメディア『Speed Week(スピード・ウィーク)』に対して語り、次のように続けた。
「何かしら行動を起こさないと、グリッド上に並ぶチームが(現在の)12チームより減ってしまう可能性も十分に考えられる」
なおフェラーリの会長ルカ・ディ・モンテゼモーロは、F1もヨーロッパ経済危機の影響を避けられないとして、次のように話していた。
「フェラーリとしては、(F1には)徹底的な介入が必要だとするFIAの立場に賛成だ」
「もはや不毛な議論に陥ったり、エンジニアたちの長話に付き合ったりしている余裕などない。特定の誰かの利益を守っている場合でもない」
「(コスト)問題は最高レベルに属する事項であり、早急な対策が必要不可欠だ」