先日、フロアに開けられた穴に加えて、ホイールハブにある穴に関しても違反にあたるとして修正を命じられたレッドブル。一連の流れを、マクラーレンやフェラーリといったトップに立つためには「何でもする」ライバルチームによる「魔女狩り」だと、以前F1エンジニアやマネジャーを務めたことのあるホアン・ビラデルプラットが苦言を呈した。
スペイン紙『El Pais(パイス)』において、フロアに設けられた穴に関する問題が全く「ナンセンス」であることを指摘したビラデルプラットは、次のように続けた。
「レギュレーション上、(フロアに)穴が存在することは認められないと明記されている。しかしそこにスロット(隙間)があれば、それは穴とは見なされず、ルール違反にはならないのだ」
「そしてこの方法を、ほとんどのチームが採用している」
「さらに良くないのは、正式な抗議を誰もしないことだ。違反をしている者がいるのであれば、メディアやパドックのゴシップを通じてライバルをおとしめるのではなく、(正式な方法によって)抗議すべきだ」
「フェラーリもマクラーレンも、レッドブルに対して直接攻撃に出ることはしたくなかったため、その代わりにFIA (国際自動車連盟/F1の統括団体)へ、それとなく介入を提案したのだろう」
「その結果、レッドブルに対する全く根拠のない不正問題へと発展したのだ」
「これはまるで魔女狩りだ」
「1994年、私がベネトンに在籍していたとき、強過ぎるミハエル・シューマッハに対して、ライバルチームたちからトラクションコントロールを使用しているとして非難されたのと同じような感じだ」
「ライバルの独創性に対してケチをつける者は多い。そうすることで、自分たちの創造性のなさを補えるからね」
「しかしそういった障害を考慮したとしても、レッドブルの優位性に変わりはない。そしてレッドブルこそが、タイヤ特性を一番理解しているチームだと私は思うよ。今年のカギを握るのは、何と言ってもタイヤだからね」