かつてミハエル・シューマッハとともにフェラーリの黄金時代を築き上げたロス・ブラウン。戦略面におけるその聡明さから、当時のブラウンは「スーパーブレイン」と称されていた。しかし、ブラウンがチーム代表を務め、シューマッハがドライバーになっているメルセデスAMGでは、ブラウンが戦略を決めているわけではないようだ。
現在、メルセデスAMGで戦略を任されているのは、イギリス出身の32歳、ジェームス・バウルスである。
「われわれのチームには戦略面に秀でた人物がいる」とブラウンはフィンランドのテレビ局『MTV3』に対して語り、以下のように続けた。
「だが彼は単に自説を述べるだけではなく、それについての私の考えも尋ねてくれるんだ」
「ときには私の経験を生かした、彼とは異なる意見を提示することもある。しかし彼はとても優秀なので、私が口をはさむ必要は滅多にないよ」