ロータスのロメ・グロジャンは、ザウバーのモーターホーム(グランプリ開催の際にサーキットに設けられるチーム専用の施設)でもっとも歓迎されない人物となってしまったようだ。
13日(日)に行われたスペインGP決勝後、スイスの『Blick(ブリック)』は、グロジャンと接触したザウバーのセルジオ・ペレスが「いまいましいフランス人め!」とグロジャンをののしったと伝えていた。
そして、27日(日)に行われたモナコGP決勝では、同じくザウバーの小林可夢偉が1周目の第1コーナーでクルマが空中に高く舞うほどの接触事故にあい、結局そのときにサスペンションに受けたダメージがもとでリタイアせざるをえなくなっていた。
ザウバーのチーム代表であるペーター・ザウバーは語気を強めて次のように語っている。
「残念なことに、またしてもグロジャンだ。最初はペレスが犠牲となり、今回はコバヤシ(小林可夢偉)だ」
2009年シーズン途中から当時のルノーからF1デビューを果たし、7レースに出走した経験を持つグロジャンだが、2010年には再びシートを失った。2011年にF1の下位カテゴリーであるGP2のタイトルを獲得し、今年3年ぶりにF1に戻ってきたグロジャンだが、今シーズンここまでをみるとこのようなミスは初めてのことではない。
ロータスのチーム代表であるエリック・ブーリエは、26歳となるグロジャンを忍耐強く見守っている、とフランスのスポーツ紙『L’Equipe(レキップ)』に次のように語っている。
「彼はまだF1でのキャリアが浅いんだから、ミスを犯すのも当然のことだ」
「これは言い訳ではないが、周りにいるドライバーたちはすでにテストやレースで何千キロメートルも走りこんできている。彼はまだ1年目だけれど、ルーキーとしてはかなり素晴らしいことをやってのけていると思っているよ」