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スペインGP優勝のマルドナード、ピレリは「マルドナードとアロンソは崖から落ちないようコントロール」と評価

2012年05月15日(火)2:35 am

パストール・マルドナード(ウィリアムズ)が優勝したスペインGPについて、タイヤサプライヤーのピレリは優勝争いを展開したマルドナードとフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が、タイヤパフォーマンスの「崖(がけ)」から落ちないようコントロールしていたと振り返った。以下、ピレリジャパンのプレスリリース。

2012年5月13日、バルセロナ
スペイングランプリにおいて、タイヤ戦略が重要な役割を果たし、ウィリアムズのパストール・マルドナードが優勝しました。ウィリアムズにとっては、2004年ブラジルグランプリ以来の勝利となります。マルドナードは、今シーズン5戦目で5チーム目かつ5人目の勝者となりました。

マルドナードは、ポールポジションからのスタートでしたが、フェラーリのフェルナンド・アロンソにトップを奪われ、11周目に最初のピットストップを行いました。第1スティントで最も成功したドライバーは、マクラーレンのルイス・ハミルトンで、最後尾から4位まで浮上し、14周目にハードタイヤへ交換しました。

予選より涼しいコンディション(気温23℃、路面温度32℃)の下、P Zeroシルバー・ハードタイヤの最適な作動領域となり、多くのチームがこのタイヤを中心的に活用しました。もうひとつの選択タイヤであるP Zeroイエロー・ソフトタイヤは、素晴らしい性能を発揮し、主に予選とレース開始時に使用され、全ドライバーがソフトタイヤでスタートしました。

マルドナード優勝の鍵は、彼がアロンソよりも2周早く2回目のピットストップを行い、ハードタイヤへ交換したタイミングでした。これにより、マルドナードは速いラップを数周行い、アロンソが26周目にピットストップを行った際に逆転しました。その後、マルドナードは、3ストップ戦略でリードをコントロールすることができました。アロンソもまた3ストップ戦略を採りました。最後のピットストップ後、マルドナードは、P Zeroシルバー・ハードタイヤで25周を走行し、アロンソに3.1秒差をつけてフィニッシュしました。両ドライバーともにソフトタイヤでスタートし、その後3セットのハードタイヤを使用しました。

3位になったロータスのキミ・ライコネンも3ストップ戦略を採り、最終スティント18周でハードタイヤを活用し、ラスト10周に渡ってマルドナードとアロンソに迫りました。ゴール時点でのアロンソとの差は1秒以内でした。ライコネンは、上位2名と異なる戦略を採り、スタートからの2スティントをソフトタイヤで、その後の2スティントをハードタイヤで走行しました。

対照的に、ハミルトンは2ストップ戦略を採った唯一のドライバーで、8位入賞を果たしました。彼は、予選でポールポジションを獲得しましたが、ルール違反のため失格となり、最後尾の24番グリッドからのスタートでした。

レッドブルのセバスチャン・ベッテルは、ドライブスルー・ペナルティーを含む4回のピットストップを行い、6位でフィニッシュしました。彼は、アロンソとともにドライバーズ選手権でトップの座を維持しています。これは、1983年以来の接戦で、またこの年は、ジョニー・チェコットによるベネズエラ人ドライバー初のポイント獲得が達成された年でもあります。マルドナードは、ベネズエラ人初のグランプリ勝者となりました。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント
「パストール・マルドナードがポールから、そして、ルイス・ハミルトンが最後尾からスタートし、常に魅力的なレースが展開されました。タイヤ戦略が大きな役割を果たしたと思います。マルドナードとウィリアムズは、金曜日のフリー走行時点から非常に速く、この週末、一貫して両コンパウンドを最大限に活用していました。同様の戦略を採ったアロンソとのラスト10周、その差1秒以内のバトルは見応えがありました」

「両ドライバーは、タイヤマネジメント能力を完ぺきに示し、優勝へ向かってハードに攻めながらも、「崖(がけ)」から落ちないようにコントロールしていました。タイヤは、非常に面白く緊迫したレースへ貢献しました。しかし、公式サプライヤーとして、われわれは常にチームやプロモーターの要望に従い、将来の開発の方向性は、彼らが望むものによって決定されます。スポーツとして、5つのレースで、5つのチームによる5人の優勝者が生まれることは素晴らしいことだと思います。特に、今日のパストールとウィリアムズによる勝利は見事でした」

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