ウィリアムズが、チームの共同オーナーであるトト・ヴォルフの妻スージー・ヴォルフと開発ドライバー契約を結んだ。
スージー・ヴォルフは、これまでドイツのDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)へ6シーズンにわたって参戦。結婚前はスージー・ストッダートとして参戦していたが、ウィリアムズの共同オーナーであるヴォルフとの結婚を機に、今年からはスージー・ヴォルフの名でDTMへ参戦する。なお、昨年はランキング18位になっている。
ウィリアムズのチーム代表フランク・ウィリアムズは、スージーの役割について「シミュレーターや技術面の開発をサポートする」と説明。また、チームの共同オーナーで、非常勤役員も務めるヴォルフの妻であることから、「彼女の起用は役員会で慎重に検討され、承認された。トトはこのプロセスへ関与することを辞退した」とウィリアムズ代表は語っている。
ウィリアムズ入りが決まったスージーは、次のように喜びを表現した。
「F1は、どんなレーシング・ドライバーにとっても究極の挑戦であり、私がDTMで培ってきたスキルを発揮し、さらに磨くチャンスにもなります。その見返りとして私は、(F1と)違う環境の中で積み重ねた技術的な知識や経験を提供し、チームとパートナーを結びつける手助けをできるでしょう」
「また、女性がモータースポーツの最高峰で活躍することができると示したいとも思っています。そして、教育や交通安全の分野でも、チームと協力して社会的責任のあるプログラムに取り組んでいきたいです」
F1の最高権威として商業面を取り仕切るバーニー・エクレストンも、ウィリアムズが女性ドライバーと契約したことを歓迎し、こうコメントしている。
「もしスージーが、クルマを降りているときの美しさと同じくらい速ければ、あらゆるチームにとって貴重な存在になるだろう。そして何より、彼女は非常に知的だ。彼女をF1に迎え入れることを楽しみにしている」