モニシャ・カルテンボーンはF1で初めてチームの代表になる女性かもしれない。こう明かしたのは、自身の名を冠するチームのオーナーで68歳になるペーター・ザウバーだ。70歳を目前に引退する可能性を示唆した。
ザウバーが代表を務める傍ら、インドで生まれオーストリア国籍を持つカルテンボーンは、すでにチームの最高経営責任者(CEO)となっている。
ザウバーは、「私はこれまでも、70歳になったらピットウォール(※)に座るつもりはないと言ってきた」と『Der Sonntag(デア・ゾンタック)』紙に語った。
「確信をもって言うが、後継者はモニシャ・カルテンボーンだ。これは確実だ。(交代が)いつになるかはまだ決まっていない」
さらにザウバーは、「彼女はF1史上初めての女性チーム代表となるだろう。彼女はもうチームに13年もいるが、いつもリーダーだった。代表の仕事もうまくやってくれるはずだ」と続けた。
ザウバーは2005年に一度チームをBMWに売却し、マリオ・タイセン(当時のBMWザウバーの代表者)にバトンタッチしてピットウォールを去っている。
しかし、BMWが2009年シーズン終了後にF1から撤退することを表明すると、ザウバーはかつての従業員たちを救う形で、なかば不本意ながらもオーナーとして復帰している。
今度の引退が最後とほのめかしつつ「2回も約束を破る事はできないな」と笑っていた。
※ピットウォールとは、コースとピットの間にある壁、チーム司令所のようなエリアも差す