メルセデスAMGの新車にはF1界を驚かせるような革新的な秘密があるわけではない、とメルセデスのモータースポーツ責任者であるノルベルト・ハウグが語っている。
ほとんどのチームが7日(火)からスペインのヘレスで行われる最初の公式シーズン前テストにおいて今年の新車をデビューさせることになっている。しかしメルセデスAMGは、2012年仕様の新車W03の発表を21日(火)からバルセロナで行われる2回目のテストまで見送る。
これについて専門家の中には、メルセデスAMGが何か秘密のアイデアを隠すために新車のデビューを遅らせると考えている者もいる。発表を遅らせることで、他チームにそれを模倣する時間を与えないようにしているというわけだ。
しかし、ハウグは新車デビューを遅らせたことについて「世間をあっと言わせるような理由」ではない、と『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』へ次のように語っている。
「去年はとても早い時期に、まったく洗練されていないクルマをデビューさせてしまい、そのツケを払わなくてはならなかった。今回は開発スケジュールを定めているので、どんな問題もそれが発生する前に対処することができる」
さらにハウグは、新車の発表が遅れるのはトップチームではよくあることだと次のように続けた。
「レッドブルやマクラーレンも(過去に)同じことをしたよ」
来週、7日から始まるヘレスでのテストには、ドライバーのミハエル・シューマッハとニコ・ロズベルグも参加する予定になっている。そこでテストされるのは、今年向けに開発されたパーツを装着した昨年のクルマとなる見込みだが、ハウグはこれについて「でも、なにも目を見張るようなものはないよ」と付け加えた。