このところ連戦連勝のレッドブル。その秘けつを何とか探り当てたいライバルたちだが、やることなすこと見当はずれのようだ。
今週末のインドGPでセバスチャン・ベッテル(レッドブル)は5位にさえ入れば、4年連続でF1ドライバーズ世界選手権を手中にする。コンストラクターズ選手権でもレッドブルは他チームをはるかに突き放している。
マッピングの設定によるものかエンジンから「おかしな」音がするといううわさもあるが、何とかレッドブル快進撃の秘密を知りたいライバルチームの首脳たちは、一様に首をひねるばかりだと、フェラーリのチーム代表ステファノ・ドメニカリは打ち明ける。
「誰もが秘密を暴きたがっている」と、フェラーリ公式サイトで語るドメニカリ。
「だが証拠もないのに彼らにイチャモンをつけるのは無意味だ。FIA(国際自動車連盟)はECU(エンジン制御ユニット)を確認できる立場にある。彼らが何も見つけないのだから、きっとレッドブルの仕事は一流ということなのだろう」
レッドブルの相談役、ヘルムート・マルコもまさしく同じ点に言及している。レッドブルはすべての弱点を克服したというのだ。
「ライバルたちに足らないのは安定性だ」と、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌に語るマルコ。「たまに強いチームが現れても、それは時にメルセデスAMGの場合もあればフェラーリ、あるいはロータスだったり、まちまちだ」
「彼らが常に同じレベルで戦えば、誰も我々のマシンを化け物扱いしないはずだ」
「我々は単に自分たちの弱点をつぶしただけだ。セットアップを間違えたり、戦略を誤ったり、ピットストップでミスをすることもない」
マルコによると、レースの週末をよいものにする鍵は、理想的なセットアップを早く見つけ出すという至極かんたんなものだ。
「それこそが我々の強みだ」
「我々も以前はセットアップの誤りから週末を棒に振ったことがある」
「今はフリー走行が一回でもあれば、我々には状況を一変させることが可能だ」