シーズンはまだ3分の1が終わった段階だが、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は、すでにタイトル争いから脱落しつつあるドライバーもいると考えている。
アロンソは、カナダGPの終盤までトップを走っていたものの、ピレリタイヤの性能が落ちてしまったために後続のクルマに次々と抜かれて表彰台すら逃す展開となった。この結果、レース前は首位だったドライバーズランキングでも2位に下がっている。
しかし、アロンソは2012年ここまで安定して良い結果を出しており、レース後も落ち着いていた。
「7戦でチャンピオンシップを勝ち取れる者はいない」とアロンソは『El Pais(パイス)』紙に話した。「しかし、脱落しつつある者はいる」
カナダGPは残念な結果に終わったものの、アロンソは良い面を見ようとしており、「バトン(マクラーレン)やキミ(ライコネン/ロータス)より(ポイントを)取った」と指摘した。
確かに、チームメートのルイス・ハミルトンが優勝したにもかかわらず、ジェンソン・バトンは、ポイントはおろか周回遅れになるという最悪の結果に終わっている。
バトンは、ここ4戦で2ポイントしか獲得できておらず、ドライバーズポイントでも、トップのハミルトンの約半分にとどまっている。
「チャンピオンシップは終わったかって? 分からないよ」とレース後、バトンは記者に皮肉な調子で話した。
「あきらめてはいない。でも、チャンピオンシップのことは考えていない。こんなレースをした時に、そんなことは考えられないよ」
ハミルトンは、チームメートは「すぐ立ち直る」と信じているが、アロンソと同じように、激戦の2012年シーズンでタイトルを取るには、継続性が鍵になると承知している。
「こんなに接戦だなんて、信じられないよ」とハミルトンは話した。
「勝って25ポイント獲得したのに、たった2ポイントしかリードできていない。それだけとてつもない接戦なんだよ。今年はずっとこのまま僅差で続くと思う」
「いかに継続性が重要か、はっきり示している」とハミルトンは強調した。