全23戦で争われる2023年F1シーズンもまだ5レースを終えたばかりだ。しかし、アストンマーティンはすでに2024年型F1マシンの開発を見据えているようだ。
■アストンマーティン躍進の立役者となった元レッドブルのエンジニア
2022年にはコンストラクターズランキング7位に沈んだアストンマーティンだったが、昨シーズン後にF1を引退したセバスチャン・ベッテルの後任としてアルピーヌから移籍してきたフェルナンド・アロンソがここまでの5レースで4回3位表彰台に上るという予想以上の強さを見せている。
このアストンマーティン躍進の理由のひとつは、2022年4月からテクニカルディレクターを務めているダン・ファローズの手腕によるものだと考えられている。
イギリス出身のファローズは2021年までレッドブルに所属し、空力部門の責任者を務めていた人物だ。そして、ファローズが中心となって開発した2023年型F1マシンは、レッドブルとの類似性を指摘される部分もあるものの、ここまでのところアロンソによってメルセデスやフェラーリをしのぐパフォーマンスを示している。
■できるだけ早く2024年型マシンに着手したいとファローズ
そして、そのファローズは、2023年シーズンを戦いながら、すでに2024年型マシンの開発を視野に入れているようだ。
49歳のフォローズはこのほど、フランスのモータースポーツ専門誌『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように語った。
「我々は何としても来年のマシン(開発)をできるだけすぐに始めたいと思っている」
「我々にとって、それは今年のマシンを犠牲にすることではないんだ。必然的に、それ(2024年型マシン)は今年のマシンの進化版となるからね」
「データを集め、今年のマシンに改良を加えるためにできることは、全て間違いなく役に立つんだ」
そう語ったファローズは、次のように付け加えた。
「だが、そうだね、できるだけ早く始めようと思っているよ」。