メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフ(チームCEO兼代表)は、2023年型F1マシンのパフォーマンスを今後コンマ数秒ほど改善できると期待しているようだ。
■2023年はアストンマーティンがナンバー2チームに浮上
全23戦で争われる2023年のF1は、ここまでに2レースを消化している。
開幕戦の舞台となったバーレーン・インターナショナル・サーキットと、先週末に第2戦サウジアラビアGPが開催されたジェッダ・コーニシュ・サーキットは特性がまったく異なるサーキットだったが、現チャンピオンチームであるレッドブルはその2つのグランプリで圧倒的なパフォーマンスを示して見せた。
そして、その特性の異なる2つのサーキットでレッドブルに次ぐパフォーマンスをみせたのがアストンマーティンであり、その強さが特定のサーキットだけに限定されるものではないことを示して見せている。
■メルセデスはコンマ数秒ほど改善できるとトト・ヴォルフ
レッドブルから王座を奪還することを目指しているメルセデスだが、ヴォルフはすでに2022年から今年にかけて投入した「ノー・サイドポッド」と呼ばれるユニークなマシンコンセプトは失敗だったと認めており、今後どこかの時点でレッドブルに似たコンセプトのマシンを投入することになるようだ。
しかし、その新マシンの投入が実際にいつになるのかは明らかとなっておらず、メルセデスは現在のマシンでもうしばらくの間戦うことを余儀なくされるものと考えられている。
だが、ヴォルフによれば、現在のマシンもあとコンマ数秒の改善は可能だという。
「ロングランペースに関しては、フェラーリやアストンマーティンと対等な立場にあると私は思っている。だからそれは問題ないよ」
「そして、自分たちに足りないところはどこなのか、今ではかなりよく理解できている」
そう語った51歳のオーストリア人は、次のように付け加えた。
「トンネル(風洞)でわかったことにより、我々はおそらくコンマ数秒ほど速くなると思うよ」。