カルロス・サインツが、フェラーリは2023年型F1マシンである『SF-23』がどういう問題を抱えているのかをはっきりと理解していると語った。
■今のフェラーリは「4番手」
フェラーリは、先週末にジェッダで開催された2023年F1第2戦サウジアラビアGPをカルロス・サインツが6位、シャルル・ルクレールが7位で終えている。
ルクレールは年間許容数を超えるエンジンコンポーネントを投入したことによるグリッド降格ペナルティーを受けて決勝は12番グリッドからのスタートになったものの、予選ではポールポジションを獲得したレッドブルのセルジオ・ペレスに次ぐ2番手タイムを刻んでいた。
一方、予選5番手だったサインツはルクレールの降格を受けて決勝は4番グリッドからのスタートだった。だが、マシントラブルにより予選Q2で敗退していたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、さらにはメルセデスのルイス・ハミルトンにもオーバーテイクを許し、2つポジションを落としてのフィニッシュとなってしまった。
こうしたことからも、1周の速さではレッドブルに挑戦できるだけの力があるものの、レースペースの遅さが今のフェラーリの最大の弱点であるのは間違いないようだ。
28歳のサインツは、今のフェラーリはレッドブルばかりかアストンマーティンやメルセデスよりも遅い「4番手」に位置しているのは確かだと考えている。
■フェラーリの弱点はタイヤのオーバーヒート
「少しばかり驚きだったよ」
母国スペインの『Diario AS(ディアリオAS)』紙にそう語ったサインツは次のように続けた。
「ジェッダのサーキットのタイプからすれば、僕たちはメルセデスやアストンマーティンよりも速いだろうと予想していたんだ」
「だけど、これまでの2つの異なるアスファルト、2つの異なるサーキットで走ったけれど、レースペースはいまひとつだね」
「僕たちは、このマシンの弱点はタイヤがオーバーヒートしてしまうことだとわかっているよ」
■マシンの問題はすでにつかめている
しかし、サインツによれば、フェラーリではすでにその弱点の原因を突き止めているという。
「これから、改良パーツを持ち込む必要があるけれど、すでに、どこを改善しなくてはならないかということに関する計画があるのはわかっている。だけど、毎日のように部品を造ることなど不可能なんだ」
そう続けたサインツは、次のように付け加えている。
「でも、僕はフェラーリを信頼しているし、僕たちはマシンを改善することができると信じている。マシンが抱えている問題が何なのか、はっきりとわかっているからね」
そのマシンの問題とは具体的にどういうことなのかと質問されたサインツは、微笑みを浮かべながら次のようにはぐらかした。
「僕たちにはわかっているよ」