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ハースF1のシートを失ったミック・シューマッハ、2023年の進路は?

2022年11月17日(木)18:05 pm

ハースF1は17日(木)に、2023年にはこれまで2年間にわたってドライバーを務めてきた23歳のミック・シューマッハに替えて、同じドイツ出身ドライバーである35歳のニコ・ヒュルケンベルグを起用することを正式発表した。

ルノーに所属していた2019年シーズンを最後に、フルタイムシートを確保するチャンスを得られていなかったヒュルケンベルグだが、来季4年ぶりにフルタイムドライバーとしてF1の表舞台に戻ってくることになった。

■2023年に向けて「ワクワクしている」とヒュルケンベルグ

ヒュルケンベルグは、ハースのチームオーナーであるジーン・ハースや、チーム代表を務めるギュンター・シュタイナーの名前をあげながら、SNSを通じて次のようにコメントしている。

「2023年にハースF1チームのフルタイムドライバーとなることをとてもうれしく思っている」

「僕は本当にF1を離れたことなどないように感じているし、また一番好きなことをする機会を得られてワクワクしている。信頼してくれたジーンとギュンターに感謝したいと思う」

■「彼らが間違っていることを証明してみせる」とシューマッハ

一方、今季限りでアメリカンチームのハースと決別することになったシューマッハだが、ハースとの間に遺恨などはないとほのめかしている。

今季のF1最終戦が開催されるアブダビで「自分を信じることをやめず、彼らが間違っていることを証明するんだ」と語ったシューマッハは、それに続けて次のようにコメントしている。

「ほかのチームは多くのレースにアップグレードを持ち込んでいたし、それは僕たちのアプローチとは違うものだ。だけど、チームは来年のために新たなマシンに懸命に取り組んでいるはずだし、僕は彼らがきっと素晴らしい仕事をすると信じているよ」

「素晴らしいドライブだったし、僕はその1秒1秒を楽しむことができた。そして、すごく大勢の素晴らしい人たちと一緒に仕事ができてよかったよ」

■ハースのやり方は理解できないとティモ・グロック

だが、ドイツ出身の元F1ドライバーであるティモ・グロックは、今回のハースの決定には納得できていないようだ。

「ハースが(シューマッハとの)協力関係を解消するのは非常に残念だ。少なくともドイツとしてはニコ・ヒュルケンベルグがいてくれることになるがね」

「問題は、なぜハースがこれほど時間をかけたのか、なぜ彼は大きなプレッシャーをかけられたのか、そして、なぜミックにはほかの場所を探すチャンスが与えられなかったのかということだ」

テレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』にそう語ったグロックは、次のように付け加えた。

「ここ数週間、ここ数か月間のハースの対応は、僕には理解しがたいよ。彼らはミックの状況を難しくしてしまったんだ」

■今後のシューマッハのキャリアをサポートするのはメルセデス?

ハースのシートを失ったシューマッハだが、ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』は、メルセデスが助け船を出すことになる可能性が高いと報じている。そして、それは単にシューマッハをメルセデスF1チームのリザーブドライバーに起用することだけではないという。

『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』によると、メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、フォーミュラEやDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)、さらにはインディカーも含め、シューマッハを別のシリーズに参戦させるために親会社であるメルセデス・ベンツの全面的な支援を確保したという。

ミックの父親であり、7度チャンピオンとなった伝説的F1ドライバーであるミハエル・シューマッハが2010年にメルセデスからF1復帰し、2012年まで在籍していたことで、メルセデスとシューマッハの間にはかなり太いパイプがあるのは事実だ。

フェラーリのアカデミードライバーであったシューマッハだが、その関係にも今年で終止符が打たれることから、今後はメルセデスがシューマッハの後押しをしていくことになる可能性が高いと考えていいかもしれない。

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