1996年から4年間にわたってフェラーリでミハエル・シューマッハのチームメートを務めていた元F1ドライバーのエディ・アーバインが、フェラーリはシャルル・ルクレールが明確なナンバー1ドライバーであるということを示す必要があると主張した。
今年はこれまでとは大きくことなる新たな技術レギュレーションが導入されたF1だが、現時点では最も競争力の高いマシンを持ち込んでいるのがフェラーリなのは明らかだ。
開幕戦バーレーンGPではルクレールが優勝し、チームメートのカルロス・サインツが2位、そして第2戦サウジアラビアGPでは優勝こそマックス・フェルスタッペン(レッドブル)にさらわれたが、ここでもルクレールが2位、サインツが3位と、2戦連続でフェラーリドライバーが2人とも表彰台に上る活躍を見せている。
そして、今年は、現F1チャンピオンであるレッドブルのフェルスタッペンと、フェラーリのルクレールがチャンピオンの座を賭けて争うことになると考えられている。
56歳となったアーバインは、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に対し、レッドブルではフェルスタッペンがナンバー1であり、チームメートのセルジオ・ペレスはナンバー2ドライバーとしてサポート役に回ることが決まっているという強みがあると次のように語った。
「普通の状況であれば、(セルジオ)ペレスはマックスには勝てない」
「だが、ナンバー2のサインツが時折前に出ることがあるから、それがシャルルにとっては問題なんだ」
「もしも僕がマッティア(フェラーリF1チーム代表のマッティア・ビノット)だったら、僕の時代のように明確な指示を出すよ」
「フェルスタッペンを倒すのは、チームメートにポイントを奪われることがなかったとしても難しいことだからね」
アイルランド出身のアーバインは、フェラーリがうまく戦略を展開することができればルクレールが2022年のF1チャンピオンになるチャンスがあるとみているようだ。
しかし、現役時代にはフェラーリで4勝をあげた実績を持つアーバインの目には、現在最強のF1ドライバーはフェルスタッペンだと映っているようだ。
「フェルスタッペンより速いドライバーはいないと思う」
そう語ったアーバインは、7度F1王座についたルイス・ハミルトン(メルセデス)も素晴らしいドライバーだが、フェルスタッペンには及ばない存在だと主張している。
「ハミルトンは並外れた存在だよ。フェルスタッペンのような速さがあるとは思わないけれどね」
そう語ったアーバインは次のように付け加えた。
「マックスはミハエルを思い出させるよ。ほかのマシンに乗っているドライバーは誰もついていけないからね」