2020年F1シーズンは当初年間22戦が予定されていたものの、新型コロナウイルスの影響を受けて大幅なカレンダー修正を余儀なくされ、ヨーロッパエリアを中心になんとか17戦を開催するにとどまった。
そして、そのうちの多くが“無観客レース”として開催されたことも記憶に新しいところだ。
だが、いまだに世界中で新型コロナウイルスが猛威をふるう中、2021年のF1カレンダーには史上最多となる23戦が盛り込まれている。
今年1月にF1最高経営責任者(CEO)となったステファノ・ドメニカリはこの23レースを計画通り開催するつもりだとしている。
メルセデスのトト・ヴォルフ(チーム代表)は、ワクチンが登場したことにより今年は昨年よりもかなり状況が改善されてくるはずだと考えている。
「予断は許さないものの、最終的にはワクチンのおかげでほとんどのヨーロッパ諸国では状況が緩和されてくるだろうと私は考えている」
ドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』にそう述べたヴォルフは次のように付け加えた。
「だから、今後2~3か月以内には昨年よりもずっと良い状態になると思っているよ」
しかし、ヴォルフは本当に計画通り23レースの開催が実現できるかどうかは分からないと次のように続けている。
「まだ計画されている全てのサーキットでレースができるかどうかははっきりしていない。ポルトガルとブラジルは現在赤信号が点っている状態だしね」
「しかし、シーズンが進んでいくにつれて状況は緩和されてくると予想しているよ」
「イギリスのチームには今でもトップクラスのスポーツの例外として遵守すべき厳格な手順が定められているし、我々はそれを遵守している。そしてF1に帯同する者たちも全員が3日ごとに検査を受けているんだ」
こうした中、かつてフェラーリのチーム代表を務めていたドメニカリはイタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』に次のように語った。
「パンデミックにもかかわらず、我々の目標は予定されている23のグランプリを全て開催することだ」
「しかし、夏まではスタンドに観客がいるのを目にすることはできないと思っているよ」