レッドブル・レーシングとそのジュニアチームであるアルファタウリのドライバープログラム責任者であるヘルムート・マルコが、今季中にドライバーラインアップを変更する計画はないと語った。
まずアルファタウリの方だが、今季はピエール・ガスリーとダニール・クビアトがドライバーを務めている。
そのうちクビアトはここまで6レースを終えた時点での成績は10位入賞が2回だけで、獲得できたのは2ポイントだけだ。
一方のガスリーは7位2回、9位1回の成績を残して合計14ポイントを稼いでおり、ここまでのところは両者の差が少し開いてしまっている。
そうした中、F1直下のカテゴリーとなるF2に参戦しているレッドブル育成ドライバーの角田裕毅が1回の優勝を含む3度の表彰台を獲得する活躍を見せて現在ランキング4位という好位置につけていることから、最近では今シーズン途中でクビアトが角田にシートを奪われるのではないかとのうわささえささやかれるようになっている。
20歳の日本人ドライバーがシートを獲得する可能性があるかと質問されたアルファタウリのチーム代表フランツ・トストはF1スペインGPが開催された先週末のバルセロナで次のように答えた。
「それを期待しているよ。遅かれ早かれ、彼はアルファタウリのシートに座ることになるだろう」
シーズン途中でクビアトがシートを失う可能性について尋ねられたマルコは母国オーストリアの『Salzburger Nachrichten(ザルツブルガー・ナッハリヒテン)』に次のように答えた。
「確かに、ダニールは我々が期待したようなパフォーマンスを示してはいない」
「だが、我々はまだこれからちょうどハーフタイムを迎えるところだ」
そう語ったマルコは、現時点では今シーズン中にクビアトを誰かほかのドライバーと入れ替えることは考えていないと次のように語っている。
「F2の角田とF3の(リアム)ローソンは現時点ではスーパーライセンスが得られる位置にいる。しかし、我々はクビアトと交代させることは考えていないよ」
一方、レッドブルに関しては、今年2年目のF1シーズンを迎えているタイ国籍ドライバーのアレクサンダー・アルボンがチームメートのマックス・フェルスタッペンに大きな差をつけられており、そのシートを維持するのは難しいのではないかとうわさされている。
だが、マルコはアルボンを擁護し、次のように語っている。
「バルセロナでの彼のパフォーマンスは、戦略も含めてだが、彼のレースエンジニアの失敗だったんだ」
「アレックスは間抜けに見えたが、それは彼の責任ではなかったのさ」
「彼にとっては最悪のレースだった。しかし、彼が成長を続けられる限り、彼が議論の対象となることはないよ」と77歳のマルコは付け加えた。