レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、今年からエンジンパートナーとなるホンダはシーズンオフの間に順調な進展を見せていると主張した。
2015年から2017年まで3年間に及んだマクラーレンとのプロジェクトを失敗で終えていたホンダは、2018年にはレッドブルのジュニアチームであるトロロッソにエンジンを供給していた。
そのトロロッソは、2018年のコンストラクターズランキング9位に沈んだものの、シーズン中にホンダは素晴らしい進歩を遂げたと主張。2019年からはレッドブルもホンダからワークスエンジンの供給を受けることになっている。
そして、レッドブル首脳のひとりであるヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、ホンダと組むことでレッドブルが再びF1タイトル獲得に挑戦することができるだろうと強気の発言を繰り返してきている。
■ホンダの進歩には満足だとホーナー
さらに、ホーナーもこのほど『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。
「ホンダは力強い冬を過ごしているよ」
「レッドブル・テクノロジーは12か月間にわたってホンダと一緒に仕事をしてきた。だから、我々は彼らの進歩状況をつぶさに目にしてきたし、彼らはいい状態にあるよ」
「彼らは自分たちのコンセプトに全力を注いでいるし、F1に復帰して以来初めて新たなシーズンに向けて最初からやり直す必要がない状態となっている」
「もちろん、ライバルたちがどれほどの強さを示すかにかかってはくる。だが、ホンダのデータによれば、彼らはかなりいい進歩を遂げているよ」
■多少の信頼性問題は覚悟の上
だが、ホーナーもホンダに関する最大の疑問符は信頼性だと認めている。現在のF1エンジンルールでは年間に使用できるエンジン数が厳格に定められているが、ホンダは2015年にF1復帰して以来、そのルールを大きく逸脱する数のエンジンを投入せざるを得ない状況が続いている。
「21レースをたった3つのエンジンで乗り切るのは非常に困難な仕事だよ」
「我々としては、1回か2回ペナルティを受けることになっても、コンスタントに開発を続けるほうがよいと思っている」
「サーキットによってはそうしたペナルティの影響を最小限にとどめることができるのも昨年目にしてきた通りだからね」
■ホンダとの関係はルノーのときとは違う
F1関係者の中には、遅かれ早かれ、レッドブルはホンダと仲違いをすることになるだろうと考えている者もいる。それは昨年までエンジンパートナーを務めていたルノーとの関係を見れば明らかだというわけだ。
だが、ホーナーはそうした見方に対して次のように主張している。
「それとこれとは話が別だよ。(ルノーとの関係において)我々は顧客に過ぎなかったからね」
「実際のところ、我々は顧客としてファーストクラスを予約したにもかかわらず、エコノミークラスに乗せられてしまったようなものだったんだ。それでは大きな不満を抱えるのは当然さ」
そう語ったホーナーは、ホンダとの関係はメーカー対顧客ではなく、まさに協業関係なのだと次のように付け加えた。
「ホンダとは、真の技術パートナーとして話をすることができるんだ。本当に責任を分かち合ってね」