今季限りでザウバーのシートを失うことになったマーカス・エリクソンが、2019年はインディカーに転向することが明らかとなった。
2009年に全日本F3チャンピオンとなったことで日本でもおなじみのエリクソンだが、2014年にケータハムからF1デビューを飾ると翌2015年にはザウバーに移籍し、今年で4シーズン目を迎えている。
しかし、フェラーリを今季限りで離脱するキミ・ライコネンと来季の契約を結んだザウバーは、そのチームメートにフェラーリ所属ドライバーであるアントニオ・ジョビナッツィを起用することを決定。エリクソンは2019年のF1レースシートを失うことになってしまった。
■来季はインディカーのシュミット・ピーターソンへ
そして、このほどインディカーのシュミット・ピーターソン・モータースポーツが2019年にエリクソンを起用することを発表した。
同チームに関しては、今季参戦していたロバート・ウィッケンズがクラッシュで大けがを負ってしまい現在懸命なリハビリが続けられていることでも知られている。
28歳のスウェーデン出身ドライバーであるエリクソンは、プレスリリースの中で次のように語っている。
「F1で5年を過ごした僕のキャリアにとって。これは完璧なステップだと感じている」
エリクソンに関しては2019年もザウバーのリザーブドライバー兼アンバサダーを務めることが決まっており、それと掛け持ちでインディカーを戦うことになる。
■メキシコでのチームオーダーには激怒
だが、先週末に行われたF1第19戦メキシコGP決勝後には、珍しくエリクソンがザウバーに対して大きな怒りを示していた。それは、チームが来季フェラーリに移籍するシャルル・ルクレールを優先するために自分のレースがその犠牲となってしまったためだ。
メキシコでは9位でフィニッシュし2ポイントを獲得したエリクソンだったが、そのレースについて次のように語った。
「僕はタイヤ交換のためにピットに向かいたかった。だけど、僕はシャルルを助けるために後ろのクルマを押さえ込むよう指示されたんだ」
「僕はクルマの中で本当に激怒してしまったよ。僕だってチームが大事であることは分かっている。だけど、あんな形で犠牲を強いるのは少しばかりやり過ぎだよ」