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来季のホンダPUはフェラーリやメルセデスに肉薄

2018年10月31日(水)14:44 pm

レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、2019年シーズンのホンダPUはフェラーリやメルセデスとの差がほんのわずかなものになるはずだと語った。

2010年から4年連続でルノーエンジンを使用してF1タイトルを独占したレッドブルだが、2014年に現行PU(パワーユニット)が導入されてからはタイトル争いに加わることができず、ルノーに対する不満を募らせてきていた。

そして、レッドブルでは2019年からはホンダPUにスイッチすることを決定。マクラーレンとのプロジェクトで不振が続いていたホンダPUを今年からジュニアチームのトロロッソに搭載させることにしたのは2019年シーズンに向けた開発に注力させるためだったとも言えるだろう。

■来季のホンダPUはメルセデスと10kW差に

2019年には空力に関するレギュレーションも変更されることになっているが、マルコは来年には非常に期待が持てるとドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。

「すでに新しいウイングによる数値を得ているが、それはすごく有望なものだよ」

マルコはそれに加え、来季のホンダPUがさらに改善されるのは確かだと次のように付け加えている。

「ホンダはフェラーリとメルセデスにわずか10kW(キロワット)足りないところまでいくはずだと予想している。それに関しては優れたシャシーで埋め合わせることができると考えているよ」

現在のエンジンルールでは、PUのエネルギー回生システムによって発生させることができるパワーは120 kWまでとなっている。これは馬力に換算すると約160馬力だと言われているが、10 kW不足ということは単純計算では13馬力ほどの不足ということになる。

PU全体でみれば、ICEと呼ばれる内燃機関が600馬力を発生させると言われており、トータルでは760馬力ほどとなる。現時点ではホンダやルノーはフェラーリ、メルセデスに対して30馬力ほど劣っていると考えられているが、マルコのコメントが正しいものであれば2019年にはホンダがその差を10馬力ちょっとのところまで縮めてくることになりそうだ。

■PUが同等であればレッドブルが最強

一方、先週末に行われた今季のF1第19戦メキシコGPでは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが昨年に続いて優勝を飾った。

マルコは、それはメキシコGPの舞台となるエルマノス・ロドリゲス・サーキットが、標高が高く、酸素が薄くなることなどもあってPUのパフォーマンス差があまりなくなるという特性があるためだと主張している。つまり、それだけレッドブルのシャシー性能が優秀だというわけだ。

「我々はずっとそう言い続けてきているが、誰もそれを信じたくはないようだ」

「ブラジル(第20戦/11月11日決勝)はまた我々にとって厳しいレースになるだろう。長い上りのストレートがあるからね。だが、アブダビ(最終戦/11月25日決勝)では我々に何ができるか様子を見ることにしよう」

そう語ったマルコは次のように付け加えた。

「我々のクルマは現在非常に速いようだからね」

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