先日、2019年のF1シーズン前テストはバルセロナではなくバーレーンで開催されることになるだろうと報じられた。だが、この計画が頓挫する可能性が出てきているようだ。
近年のF1シーズン前公式テストはスペインのバルセロナ-カタルーニャ・サーキットで行われることが慣例化してきていた。だが、テストが行われる2月下旬から3月上旬のバルセロナはまだ寒く、テストには不向きだとの声が以前から上がっていた。
特に今年のシーズン前テストでは例年にない低気温に見舞われ、雪でセッションが行えない日も出るといった状況となってしまい、F1関係者の中では2019年にはより温暖なバーレーンでテストを行うべきだとの声も上がっていた。
そうした中、F1オーナーのリバティ・メディアが、中東地区でのテスト実施に伴って生じる輸送コスト増加分を負担し、2019年はバーレーンで開幕前テストが行われる方向で調整が進んでいると報じられていた。
だが、その後、いくつかのチームがバーレーンでのテスト実施に反対の意向を示したという。
そして、このほどスペインの『Marca(マルカ)』が報じたところによれば、1986年から1990年までF1スペインGPの開催地を務めていたヘレス・サーキットが新たな候補地として浮上してきているという。ヘレスはスペインの南端部に位置しており、バルセロナに比べれば温暖な気候で知られている。
ヘレスであれば、バルセロナの寒さとバーレーンに向かうコスト増加の両方を避けることができるだろうというわけだ。
2019年にバーレーンでシーズン前テストを開催するという案について質問されたウィリアムズのパディ・ロウ(チーフテクニカルオフィサー)は次のように答えた。
「私が知る限り、今のところそれが実現することはないよ」
「それを実現するには支援が十分ではないことが先週のうちに明らかになったと思っている」
「私はバルセロナが候補であり、ヘレスが選択肢のひとつになっていると思っている。ほかにも検討できる場所があるかもしれないが、私はその二つが最も可能性が高いと思うよ」