かつてマクラーレンのチームコーディネーターを務めていたメキシコ出身のジョー・ラミレスが、今年のマクラーレンの雰囲気は昨年までとはかなり違っていると語った。
■トンネルの出口が見え始めたマクラーレン
ラミレスは、スペインのラジオ局『Cadena Cope(カデナ・コペ)』に対し、マクラーレンはホンダと手を切ったことで現在は「トンネルの出口の明かりが見えてきている」のだと次のように語った。
「彼らは以前よりも満足できているよ。彼らはルノーのエンジニアたちとも非常にうまく仕事ができている。ヨーロッパの人たちの方が気さくだからね」
「私には彼らが今このときを楽しみながら大きな情熱を持ってすべてのことにあたっているように見える。それは、このトンネルを抜ければそこでは再び結果を得ることができると分かっているからなんだ」
■レッドブル同等のパフォーマンス発揮が必要
ラミレスは、昨年ルノーPU(パワーユニット)を搭載するレッドブルが3勝をあげる活躍を見せたという事実は、今年から同じルノーPUを搭載することになるマクラーレンにとってはそれがプレッシャーでもあり、やる気にもつながっているのだと次のように続けた。
「彼ら(レッドブル)はこのエンジンで表彰台や勝利を手にしてきた。だから彼ら(マクラーレン)も同じことをしなくてはならないということだ。ルノーや(アラン)プロストから聞いたことによれば、(2018年の)エンジンは昨年のメルセデスのレベルには到達するらしいからね」
「メルセデスが苦しむようなことがあれば、彼ら(ルノー)は素晴らしいエンジンさえ造ることができるかもしれない。どうなるかは分からないが、望みはあるよ」
■アロンソのWECかけもちはいいこと
ラミレスはさらに、今季F1とかけもちでWEC(世界耐久選手権)にもエントリーすることにしたフェルナンド・アロンソの判断も支持している。
ラミレスは、アロンソは「クルマに乗りたいという気も狂わんばかりの欲求」を抱えているらしいと語り、次のように続けた。
「ブラウン(マクラーレンのエグゼクティブディレクターであるザック・ブラウン)は彼(アロンソ)の手助けをしている。なぜなら、それがフェルナンドがやりたいと思っていることだからだ」
「昔はF1ドライバーが違うカテゴリーで毎週末レースをしていたものだ。だから、私の意見だが、レーシングカーで過ごす時間は多ければ多いほどいいと思うよ」と76歳のラミレスは付け加えた。